【観戦記】25年第4節:浦和 0-2 柏 ~ リカにあっという間に追い抜かれる成熟度
監督就任後たった2ケ月しか経っていないリカ柏にチームの成熟度で大差をつけられるとはスコルジャの手腕に疑問符つきまくりでしたが、それでも選手達は個々人でなんとかしようともがいているのがはっきりと判った分、京都戦や湘南戦よりはマシという印象を受けました。
《スタメン》
浦和は前節から長沼→荻原、グスタフソン→原口、金子→前田とスタメン3枚入れ替え。荻原が前節ベンチ外だったのはどうやら小破したためだった模様。荻原スタメン復帰のあおりを受けて大久保がベンチ外に。
柏は前節から渡井→木下の入れ替えのみ。
《試合展開》
浦和はサンタナ、原口、サヴィオで柏の3バックに果敢にプレス。相手の守備陣内で浮いている選手にトントンと繋ぎながらビルドアップするのがとにかく上手いリカのチームに中途半端に前に出るのは自殺行為と思われましたが、湘南戦と違って全く無意味でもなかったようで12分には左サイドでボールを奪ってサヴィオ→前田の決定機を作りましたが、前田はしっかりミートできずに枠外へコロコロと・・・
一方柏は試合開始直後からロングボールで関根の裏を執拗に狙っていましたが、14分に小泉のサイドチェンジを受けて関根と一対一になった左WB小屋松があっさり関根を交わしてからのミドルシュートが決まって先制。現地ではゴラッソと思ったのですが、DAZNで見直すと西川がセーブして然るべきシュートですなぁ、どう見ても。
23分には垣田のプレスを受けながらなんとかボールを繋ごうとした関根が結果的に小屋松にプレゼントパスする格好になってしまい、小屋松のパスを受けて木下がシュートを放つもわずかに枠外。柏の狙い=関根狙い撃ちがここまでハマってしまうとはなぁ・・・
そして31分にはリカらしい攻撃が炸裂。浦和のなんとも中途半端なプレスを柏がいとも簡単に剥がし、原川が右サイドでどフリーになっていた小泉に展開。小泉クロス→垣田ヘッドで柏が追加点。浦和のダメっぷりと柏の良さを凝縮したようなシーンでした。
今日も今日とて劣勢の浦和。それでも浦和は破れかぶれのように怒涛の攻めに出て、前半終了間際には原口スルーパス→前田の決定機を作りましたが、ここは小島がかろうじてセーブ。
芳しくない戦況を受けてスコルジャは後半頭から松本→グスタフソン、前田→金子と2枚代え、かつグスタフソンをはっきり前に出して4-1-4-1気味の布陣で総員突撃態勢に。
リスクかけまくりの布陣は一定の効果があって、47分CKからの流れで金子が枠内ミドル、56分西川のロングフィード一発で柏最終ライン裏に飛び出した関根に決定機。さらにCKからの流れで立て続けにチャンスを掴み、69分には柏のビルドアップのミスに乗じてグスタフソン→サンタナのシュートがポストを叩く場面も。
ただプレッシングは個々人の勢い任せでしかないので選手の消耗も凄まじく、70分原口→長倉、サヴィオ→松尾と早めに代えて4-1-3-2気味にシフト。
しかし78分に松尾に好機があった以降はサンタナの消耗が著しく、安居はとうとう足を攣ってしまって攻勢も頓挫。柏がそのまま逃げ切り勝ち。
《総評》
DAZNのスタッツでではシュート数浦和14対柏4、うち枠内7対3。ゴール期待値1.17対0.34と浦和が柏を圧倒したかのような数値が並んでいますが、これほど試合内容と乖離した数値もなかなかないでしょう。「ゴール期待値はやたら高いのに点が入る気はあんまりしなかった」というのは皮肉なことにリカ浦和時代によく見た光景ですが(苦笑)。
案の定DAZN解説の林さんに90分間ボロクソに言われた残念極まりない試合内容でしたが、それでも個人的にはなすすべなく敗れた湘南戦や運よく引き分けたに過ぎない京都戦よりは選手個々人が自分でなんとかしようと走り回っている姿が観られた分マシという印象を受けました。また前田が2回あった決定機のどちらかを決めていたら、ここまでクソミソに言われなかった試合だったかもしれません。
もっとも選手がいくら頑張ってもその間の意思疎通に欠けていたり、それ以前に攻守ともに選手間で狙いが定まっていなかったりして「総員空回り」状態に陥っているようにも見受けられました。またお気持ち全開で走り回るのは、往々にして適切なポジションからの逸脱に繋がって逆効果なのかもしれません。いずれにせよ「スコルジャはいったい何をやっているのか?」と訝しくもなりました。
柏の監督に就任してからたった2ケ月しか経っていないリカに組織としての成熟度であっという間に大差をつけられるとはスコルジャも、さらには堀之内SDも自省するところ大でしょうなぁ、さすがに。監督が優秀で、かつ選手編成に間違いがなければそれなりのチームを作り上げるのにそんなに時間はかからないことの実例をこんな形で見せつけられるとはなぁ・・・浦和は少なくとも選手編成の間違いがでかいからなぁ・・・
湘南戦の敗戦に続いて、ようやく巡ってきたホーム開幕戦でも負けてさすがにスコルジャも元気なさそう。試合後の会見ではとにかく「守備の安定」からやり直すことを何度も口にしています。
2023年は低い位置に守備ブロックを敷いて構えるのを基本にしていたので当然ボールを奪う位置が低くてゴールが遠く、「PKか理不尽でないと点が入らない」と揶揄されました。そこでボールを奪う位置を高くするのをヘグモもスコルジャも目標の一つに掲げていますがどちらもうまく行きませんでした。
スコルジャが「守備の安定」を繰り返し言い出したのは、とりあえずゾーンディフェンスの再建からやり直すという趣旨でしょう。すると「お気持ち全開系」で勝手に適切なポジションを離れがちな選手、具体的には原口や関根の居場所はなくなるのかも。またショルツも酒井も明本もいなくなった最終ラインで2023年ほどの堅さは望めないでしょうから、その手当をどうするのかも気になります。
さらに「私が新加入選手たちに与えているタスクが彼らに合っているのか、彼らにできるのかどうか、というところです。彼らに合っていないのであれば、そこをより選手たちに合わせることで、より資源である選手をうまく活用することができると思います」と語っているのは、とりあえず理想を捨てて手駒に見合った戦術に展開するという趣旨でしょう。そしてその解は何なのか、次節岡山戦で垣間見ることが出来ると思います。
京都戦から残念極まりない試合が続いて巷では早くもスコルジャ解任論が吹き荒れているようですが、昨季の無理やりな招聘の経緯を考えれば、いくらなんでも今季のスコルジャ早期解任なんて堀之内SDの自己否定でしかないのでまず無いと思います。そして万一早期解任なら「昨季の内容でなんで続投したんやろ?」という意味で堀監督と同じコース。いやはや何度も愚行を繰り返す浦和らしいと言えば浦和らしい判断ですが(苦笑)。
一方「なんでリカを続投させなかったんだ!!」とばかりに負けが混むと死んだ子の年を数えだすのも赤者らしさ。リカ浦和が不幸だったのはコロナ禍直撃で浦和に金がなく、補強は「J2オールスターズ」で我慢せざるを得なかったことに尽きると思います。2列目のしょぼさは最後まで解消されず、ボール持たされた時の詰みっぷりが酷かったからなぁ・・・ゆえにリカを続投させていたらACL優勝はなかったと思います。
しかしその代償はでかかった。浦和は監督を代えてACL優勝に全振りしたことが結局中長期的なチーム熟成を阻んでしまいました。というか、この年に限らず伝統的に浦和がぶれまくる主因は極端なまでのACL重視でしょう。こんなチームはJリーグでは浦和だけかと。
そして今季はCWCにそんなに重きを置いてないのが救いといえば救い。フォーマットが変わってリーグ戦で上位に行かないとACLEに行けなくなったのは浦和の将来には幸いしていると思います。
《選手評等》
・とにかく収まらないサンタナは批判されがちですが、この試合の出来はかなりマシでした。そして後半投入されたグスタフソンがめっちゃ頼もしいのなんの。湘南戦のアレはなんだったのか・・・だが相方の安居がアンカーの適性皆無のようで実に辛い。
・最後に出てきた石原の元気そうな姿を見ると、関根がポジションを奪われるのは時間の問題かも。そしてそんな関根にキャプテンを託したスコルジャの眼は節穴なのか???
・ビルドアップへの寄与についてはとにかく評価が低い西川ですが、それを補って余りあるセービング能力が怪しくなってきたとなるとそろそろ潮時かもなあ。
・ネイサン フェルボーメン主審はベルギーリーグで活躍されている方で審判交流プログラムとして来日。金子は見覚えがあるのか試合前に軽く挨拶。柏はラフプレーというか汚いファウルが少ないチームのせいか、今季初めてストレスなしに観戦できました。
・今年の浦和の選手紹介は基本「厨房で良い汗かいてるラーメン屋の大将」でした。でも汗を拭かない大将もいるのが不思議。
・バックスタンド・ロアー上段のトイレが新しくなっていました!!もっとも2月の埼スタホームゲームを止めて工事をしたのはそれが主眼ではなく、大型ビジョン更新が主目的だったようですが、そちらはどう変わったのか判然とせず。
・ホーム開幕戦&好天に恵まれたおかげでこの試合の観客はなんと51,009人!!前日までにチケットが5万枚以上売れたという話が出ており、近年の浦和には珍しい「ノーショーが非常に少ない」試合だったようです。そして当然ながら試合後は「こんな試合を続けていたら客は減るぞ!!!」という一見もっともらしい話も出てきますが、残念な試合を30年近く続けていても今なおダントツで観客数が多いのが浦和だからなぁ(苦笑)
-----サンタナ-----
サヴィオ---原口---前田
---安居--松本---
荻原-マリウス--ボザ-関根
-----西川-----
(交代)
HT 前田→金子
HT 松本→グスタフソン
70分 サヴィオ→松尾
70分 原口→長倉
80分 関根→石原
---垣田--木下---
---原川--小泉---
小屋松--熊坂---久保
-杉岡--古賀--原田-
-----小島-----
(得点)
14分 小屋松
31分 垣田
(交代)
43分 杉岡→田中(負傷による交代)
HT 木下→渡井
74分 小屋松→ジエゴ
74分 垣田→細谷
90分 原田→犬飼
| 固定リンク




