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2025.07.28

【観戦記】25年第23節:浦和 0-0 福岡 ~ 猛暑下での塩試合

 猛暑下で「仲良しブラジル人コンビで明るく楽しくポポポポーーーーン!!」が大失敗に終わった塩試合でした。

《スタメン》

 浦和のFCWC参戦に伴って先送りされていた第23節。浦和は前節から中3日、福岡は遠距離移動付きながら中5日なのでコンディション面で福岡が若干有利と思われる一戦。

 浦和は前節小破した渡邊がベンチ外になって松尾をスタメン起用した他、小森→サンタナ、荻原→長沼とスタメン3枚入れ替え。小森も荻原も前節は上々の出来だったので、この入れ替えは単に中3日での3連戦を考慮したものと推察されます。渡邊がベンチ外になったので、サブに久しぶりに中島が入りました。

 福岡は藤本→湯澤、秋野→重見とスタメン2枚入れ替え。

Fukuoka2507003

《試合展開》

 序盤は相手の前プレに抗しきれずにどちらもビルドアップに苦しみ、結局ロングボールに活路を見出すしかない「福岡戦あるある」な実にショボい試合内容。

 ただこうなるとサンタナがロングボールの競り合いで負けまくるのが非常に厳しい。この試合のサンタナの酷かったのは単にハイボールで競り負けるだけでなく、福岡CBがヘッドで跳ね返したボールがそのまま攻撃の基点になってしまうこと。いくらなんでもこれは酷すぎました。しかもそんなサンタナを目掛けてハイボールを蹴る奴も蹴る奴でしょうに。

 あんまりすぎるサンタナの惨状を受けて、スコルジャは「20分がたった頃にやり方を変えて、サヴィオがライン間を使い、チアゴが裏やサイドのスペースに向けていくという指示を出し」たようで、確かにサンタナの使い方はそのほうがずっとマシと思いますが、サンタナがボールを呼び込むような動きをあまりしないせいか、スコルジャが語るほど有効打にはならず。

 さらにこの試合で非常に不思議だったのは前節渡邊負傷交代を余儀なくされた際に採用して上手く機能した「松尾トップ下、サヴィオ左SH」をあっさり放棄し、「松尾左SH、サヴィオトップ下」に戻したこと。しかもプレスのかけ方も3バックの相手に対して前節のようなCF+両SHでプレスではなく、CF+トップ下+SHの片方という従前のやり方に戻していましたが、サンタナ&サヴィオでプレスをかけるのが無意味すぎて高い位置でボールは奪えず、彼らをフォローする後方が消耗するばかり・・・といってもそのしょぼいプレスを楽々交わせない福岡も残念極まりないのですが。

 従って序盤の浦和の見せ場は15分安居ミドルと29分松尾シュートが枠内を捉えた場面くらい。サイドからのクロス攻撃で良い形を作る場面も何度かありましたが、いずれもクロスはわずかにターゲットに合わず。

 そして35分には西川のロングボールにサンタナが競り負けるどころか、福岡CBがヘッドで跳ね返したボールがそのまま攻撃の基点になってしまうという、この試合何度も見られた形から福岡に決定機。ヘッドで跳ね返されたボールへの対応をボザが誤ったのが祟ってCF碓井の裏抜けを許す大失態がありましたが、幸いにも碓井のシュートは枠外。

 37分には浦和が後方から珍しく綺麗にボールを繋いで敵陣に迫り、バイタルエリアから松尾シュートの決定機を作ったが、シュートは相手DFに当たって僅かに枠外。

 42分には石原のスローインを受けたグスタフソンが自陣ボックス内でボールコントロールに手間取るうちに紺野に絡まれてボールを失ってしまう「まさかや!!」すぎる失態がありましたが、紺野のシュートは西川がセーブ。

 50分から立て続けにCKを得た流れから、53分サヴィオ左サイドからスローイン→松尾クロス→ファーでボザヘッドの決定機を作りましたがこれはGK正面。

 膠着した戦況を受けて58分福岡が先に動いて湯沢→前嶋、碓井→ウエリントンと交代。これを見て浦和も63分ようやくサンタナを諦めて小森を入れ、さらに金子→関根と交代。

 小森投入で浦和は幾分ボールが前に進むようになり、福岡を自陣に押し込む時間も増え始め、右サイドから福岡最終ライン裏へ飛び出す良い形も作りましたが、サヴィオの消耗が著しいのかラストパスに精度を欠きまくって決定機を作れず。

 71分にはボックス内でサヴィオが倒されるPK臭い場面もありましたが、ノーファウルかつVARも介入せず。あとでDAZNで確認したところ、相手DFとさしたる交錯はなく、サヴィオが自分でバランスを崩してこけているようにしか見えないので、これはPK無しは致し方ないかと。

 福岡の手口は非常に判りやすく、後半盛んにWBを代えてサイドからウエリントン目掛けてのクロス攻撃を仕掛けるものの、最後まで高精度のボールは入らず。

 浦和も浦和で前目の選手を順次代えるものの、どの選手もさしたるインパクトは与えられず、どちらも点が入る気がしないままスコアレスで試合終了。

Fukuoka2507005

《総評》

 ゴール期待値0.46対0.64というDAZNのスタッツが示す通りの塩試合。どちらも能動的には決定機をほとんど作れませんでしたが、前半ボザとグスタフソンに即死レベルのミスがあったことを思えば「浦和は負けなくて良かった」と評されても仕方ないでしょう。

 前節湘南戦は大勝しましたが、やはりあれは「相手が弱すぎた」だけだったようで。J1中位クラスの福岡相手ならホームゲームでも引き分けにしかならない。浦和もまたJ1中位クラスの力しかないことを改めて実感させられる残念な試合でした。

 浦和のFCWC参戦に伴って先送りされていた試合を全部消化して、結局浦和の順位は首位神戸と勝ち点8差の8位。案の定というかなんというか「今の手駒&チーム状態からすればトップハーフ入りが現実的な目標。優勝なんて語るもおこがましい」という個人的予想に落ち着きそうです。

 それにしてもサンタナの出来が酷すぎました。前節ダメ押し点ながらも久しぶりに点を取ってご機嫌なサンタナの覚醒にスコルジャは賭けたのかもしれませんが、その賭けは大失敗に終わりました。

 スコルジャの当初のゲームプランは「チアゴがボールを受けに降りてきたときに、トップ下、もしくはウイングが裏に抜ける」だったようですが、そもそもサンタナが全くボールを収められないのに、それを追い越して裏に抜ける無謀な動きをする選手なんておらんでしょうし。

 そこで前述のように「チアゴが裏やサイドのスペースに向けていく」やり方に変えましたが、ここでも結局サンタナのボールロストで攻撃終了。こんなサンタナより下の扱いを受けて、とうとう浦和を去ったカルロスは無念でしょうなあ。

 さらにそんなサンタナとサヴィオを併用したのも大失敗。前節スコルジャがとうとうブチ切れたかのようにサヴィオから自由を取り上げた、CKも蹴らせなかったことを高く評価しましたが、この試合ではすっかり元の木阿弥。CKは渡邊も荻原もいないのでやむを得ないのかもしれませんが、サヴィオをまたしても自由に動き回るがままにしたのは納得行きませんでした。

 ありていに言えばスコルジャは「仲良しブラジル人コンビで明るく楽しくポポポポーーーーン!!」と突き放してみたようにしか見えなかったのですが・・・ただでさえ猛暑下での試合でしんどいのに、そんなサンタナとサヴィオの介護に追われる他の選手の苦労はいかばかりか。

 福岡を自陣に押し込みながらも決定機が作れない、「ゾーン3」での浦和のしょぼさはこの試合に限ったことではありませんが、渡邊不在がそれに拍車をかけたのは明々白々。スコルジャならずとも渡邊の怪我が長引くことがないことを願うばかり。

 そして記者会見の最後でスコルジャは「新たな獲得に関しては我々も動いていますし、それが成功することを願っています」という話で締めくくっていますが、この試合を見れば「新たな獲得」は最前線でボールを収められるCFを指しているとしか思えません。「ロクに駒を揃えられない自らの失策を棚に上げて、成績不振の責任を監督に押し付けるだけに終わってしまう」という悪しき浦和の伝統からなんとか脱却しないとなぁ。

《選手評等》

・福岡のラフプレーを受けて何度もうずくまり、おまけに疲労困憊で代えたくても代えがおらず、最後までピッチに立たざるを得ない石原には頭が下がります、ホンマ。

Fukuoka2507001
-----サンタナ-----
松尾---サヴィオ---金子
---グスタフ--安居---
長沼-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----


63分 サンタナ→小森
63分 金子→関根
82分 サヴィオ→大久保(大久保右SH、関根左SH、松本トップ下へ)
82分 松尾→松本
90分 安居→中島(中島トップ下、松本CHへ)

Fukuoka2507002

-----碓井-----
--名古----紺野--
岩崎-松岡--重見-湯澤
-安藤--奈良--上島-
-----小畑-----

58分 碓井→ウェリントン
58分 湯澤→前嶋(前嶋左WB、岩崎右WBへ)
82分 紺野→ベン カリファ
82分 松岡→秋野
88分 岩崎→藤本(藤本左WB、前嶋右WBへ)

 

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