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2025.09.30

カキフライ5個定食@松のや

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 「松のや」が2025年9月24日より発売中の「カキフライ5個定食(990円)」を試食。「アジフライ定食」も同時発売。

 「カキフライ」は「食べた瞬間にとろりと口に広がるじゅわっとミルキーな味わいが特徴で、ひと足早い冬の風物詩を堪能いただけます」というのが松のやのウリ文句。

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 カキフライをメインとするメニューが外食チェーン店に並び始めると秋の深まりを感じます。松のやでは昨年9月にもカキフライ定食を試食済みですが、昨年は「カキフライ4個(930円)」でした。

 その際「4個だとライス大盛りを片付けるには相当計画的に食べないと辛い。せめて5個(1050円)にすべきだった」という感想を抱いたのですが、今年は5個で990円。やはり4個では物足りなさすぎるという意見が多かったのか、今年廉価版の「4個」はなくなってしまいましたが、「5個」だけ取り出すと今時珍しい値下げになっています。

 無料クーポン券を使ってタルタルソースをもう一つ付けてもらって、カキフライにも千切りキャベツにも松のや自慢のタルタルソースをべっとりまとわらせるとささやかかつチープな幸福感マシマシ。季節感があるせいか、非常にシンプルなのに満足度の高い一品でした。

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2025.09.29

秋の味覚かき揚げ天玉そば@いろり庵きらく

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 JR東日本系列の立ち食い蕎麦屋「いろり庵きらく」が2025年9月4日から11月5日までの期間限定で発売中の「秋の味覚かき揚げ天玉そば(770円)」を「大盛(+120円)」で試食。「月見とろろそば(650円)」も併売。朝夕はかなり涼しくなりましたが、「冷」も出来るようです。

 なお「いろり庵きらく」は改札内にある店がほとんどですが、往訪した蕨店は珍しく改札外に店を構えています。

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 「数ある秋の味覚の中から、ひときわ香り高く、旨味の強い『霜降りひらたけ』を贅沢に使用しました。 噛むほどにきのこの芳醇な香りと旨味が口いっぱいに広がります。『ごぼう』の風味とシャキシャキとした食感、『かぼちゃ』の甘みとホクホク感がアクセントです。秋の旨味を凝縮した香り豊かなかき揚げを、『たまご』に絡めてお楽しみください。」というのがいろり庵きらくのウリ文句。

 卵と刻みネギは別皿で登場。

 ウリ文句では「霜降りひらたけ」を前面に押し出していますが、試食して前に出ていると感じたのはどちらかといえば「ごぼう」のほう。ただそのごほうが薄くて小さいのなんの。「資さんうどん」のごぼう天に慣れてしまうとかなり寂しい気がしますが、まぁごぼうが主役ではないので仕方ないでしょう。でも肝心の「霜降りひらたけ」の存在感も薄いような・・・

 またウリ文句では卵をかき揚げに絡めて食べることを推奨していますが、個人的にはかき揚げのサクサク感が失われるのが嫌なので、月見は月見として完全に別物として頂きました。でもそれなら廉価版の「秋の味覚かき揚げそば(670円)」で十分だったなと思い直すも時すでに遅し。

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2025.09.28

さんまの塩焼定食@やよい軒

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 やよい軒が2025年9月17日から数量限定販売の「さんまの塩焼定食(990円)」を試食。今年のさんまは豊漁が伝えられていますが、それ以前は不漁続きだったせいか昨年に続いて「数量限定」での販売になってしまいました。

 また「さんまの塩焼定食」も値上がりが顕著で、昨年は「揚げ出し茄子小鉢付」で960円だったのに対し、今年は「揚げ出し茄子小鉢」を無くして辛うじて千円未満に収めた格好に。

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 とはいえ、もはや「さんまの塩焼定食」はやよい軒の秋の定番。「こだわりのさんまは、脂が乗った三陸産を採用しました。注文が入ってから店内で焼き上げることで、焼きたてならではのパリッとした皮の香ばしさや、身からあふれる、ほどよい脂を味わうことができる商品です。大根おろしやレモンでさっぱりお召し上がりいただくのはもちろん、無料のだしサービスを利用して、お茶漬けにするアレンジもおすすめです。」というのがやよい軒のウリ文句。

 さんまは自宅で焼くにはいろんな意味で非常に面倒くさく、しかも昔のように「丸々と太った」と形容するにはにはほど遠い形状ゆえ、いろいろと面倒くさい割には美味しくいただける部分はそんなに多くはないという意味で「コスパが悪い」食材というのが個人的な評価。従って定食屋で旬のものをちょっとだけいただくことでそれなりに満足しています。さんまは塩焼きの塩気だけで十分ご飯のおかずに。大根おろしをちょんのせしてさっぱり頂くのも吉。

 でもさんま一尾と極上冷奴だけだと、ご飯中盛おかわりはちょっときついかなぁ・・・

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【DAZN観戦記】25年第32節:東京V 0-0 浦和 ~ 消化試合らしい消化試合

 共に前節から中3日の一戦。

 浦和は石原→中島、荻原→長沼、安居→柴戸、渡邊→金子、イサク→松尾とスタメン5枚入れ替え。

 故障で長期離脱していた柴戸がようやく長い時間使える目途が立ったのでずっと使い詰めだった安居がついにベンチスタートの恩恵に浴することになり、スコルジャが故障でもしない限り代えないのはいよいよGKと両CBだけに。

 また大久保がベンチ入りした一方、松本がベンチ外に。松本は大久保との競争ではなく、前節に続いてベンチ入りしている早川との序列が入れ替わったためでしょう。なお小森の故障は案外重く、試合前会見では「日々良くなってきていますが、週単位で待つことになると思います」とのことでした。

 東京Vは出場停止の谷口に代わって林をスタメン起用した他、平川→齋藤、松橋→新井、平尾→唐山、寺沼→染野とこちらもスタメン5枚入れ替え。

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 立ち上がりからお気持ち全開で繰り出してくる東京Vの前プレを浦和はロングボールを多用して回避。かつ松尾を相手最終ライン裏へ走らせることで序盤は相手を自陣に押し込む展開に。6分左サイドからサヴィオのマイナスの折り返しはボックス内にどフリーで突っ込んできた中島に惜しくも合わず、ファーへこぼれたボールを拾った金子のシュートはGKセーブ。

 そして序盤は山のようにCKを得るも、惜しかったのは19分松尾シュートがクロスバーを直撃した場面だけ。

 東京Vのプレス強度は高く、自陣に押し込まれながらも5-4-1の守備ブロックを敷いて待ち構えるというよりもむしろマンツーマン気味にプレッシングの連続で守るスタンス。浦和はボールの出し手も受け手も絶えず強いプレッシャーを受けている上に、東京Vの攻守の切り替えも速いので浦和は次第にボールを持たされ気味に。

 とはいえ、東京Vも守るのが精一杯で、チャンスらしいチャンスは39分ボザの緩すぎる縦パスをカットしてからの齋藤ミドルくらい。

 44分高い位置で金子がボールを奪ってから松尾に決定機が生まれましたが、松尾のシュートはバーの上。

 後半に入っても相変わらずボールを持っているだけで何も起こせない浦和を尻目に最初に決定機を掴んだのは東京V。54分プレッシャーをかけられた西川のパスがずれて新井がカット。「待ってました!」と言わんばかりに新井は金子&関根をぶち抜いてクロス→福田が長沼の前に飛び込む超決定機を作りながらもヘディングシュートは枠を捉えきれず。そして終わってみれば東京Vにとってこれが最初で最後のビッグチャンスでした。

 56分にCKからグスタフソンがどフリーでヘッドも、なぜか枠外。そこで浦和は61分満を持して松尾に代えてイサクを投入。そして早速66分イサクのポスト→サヴィオのパスを受けて長沼がバイタルエリアからシュートを放つもGKセーブ。

 さらに71分中島→渡邊、長沼→荻原、79分柴戸→安居、サヴィオ→早川と代えた辺りからようやく浦和のサイド攻撃が活性化。

 80分マリウスのロングフィードから金子クロス、さらにファーで拾った荻原がクロスとイサクを入れた攻撃の形ができるもフィニッシュには至らず白ヤギさん黒ヤギさん状態。83分関根が自陣深い位置でボールを奪って右サイドを激走してイサク→早川のロングカウンターが炸裂するも早川のミドルシュートはGKセーブ。88分安居のスルーパスで右サイド深く侵入した関根のクロスはイサクにも渡邊にも合わず。

 東京Vも消耗した選手を順次代えただけで、攻撃もミドルシュートを放つのが精一杯。双方点が入る気配無く、そのまま試合終了。

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 もう純然たる消化試合ゆえ、ただの娯楽として浦和の試合を見ているので結果が出ないのは特に気にしないのですが、「点が入る気がしない」のはめっちゃ辛い。娯楽性、エンタメ性皆無の試合を90分見るのって地獄やで、ホンマ・・・当方はDAZN観戦なのでまだマシですが、なぜか急騰しているチケット代を払って味スタへ出かけた方々の落胆ぶりはいかばかりかと。

 「こりゃ双方ゴール期待値は0点台やろうなぁ」と思い込んでいたところ、DAZNのスタッツだとゴール期待値は0.71vs1.71。JSTASでも0.66vs1.65と案外高くてびっくり!!もっとも浦和は19分松尾のビッグチャンスで0.6跳ね上がっているようですが(苦笑)。

 鹿島戦や清水戦のように決定機はアホほどありながら1点が遠いのなら攻撃陣のポンコツぶりを論うことも出来ましょうが、この試合のように決定機自体が少ない場合は怒りの矛先が監督へ向くのも当然でしょう。

 試合後会見では「クロスを上げたときにファーにしか選手がいなくてニアに入ってくる選手がいない」ってボロクソに言われているのも道理。浦女だとクロスに対してたいがい島田がニアに突っ込んでてファーに伊藤とか榊原、丹野などがおるのとえらい違い。チームの約束事に忠実なCF島田自身はなかなか点は取れませんがチームとして点が取れてますので、何の問題もありません。

 また「コンディションを考えてスタメンを入れ替える」こと自体は大いに結構なのですが、中島とサヴィオという「ダブル自由人」は結局ボールの受け手不足に陥りがちで、「ボールは持てるが前に進まない」現象をもたらすだけだったかと。そしてそんなテストをこんな時期にやっているのも残念というかなんというか・・・

 トップ下が出来る面子でサヴィオや中島とは全くキャラが違う松本、相手最終ライン裏への飛び出しが得意な松本がベンチ外になったのは残念至極。故障明けで本調子にはほど遠い渡邊の出来を見て、松本はベンチ外を納得できるかどうか?

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-----松尾-----
サヴィオ---中島---金子
---グスタフ--柴戸---
長沼-マリウス--ボザ-関根
-----西川-----

(交代)
61分 松尾→イサーク
71分 中島→渡邊
71分 長沼→荻原
80分 柴戸→安居
80分 サヴィオ→早川


-----染野-----
--唐山----福田--
新井-森田--齋藤-内田
-深澤--林---宮原-
-----マテウス-----

(交代)
67分 唐山→松橋
76分 福田→平尾
83分 齋藤→平川
83分 宮原→鈴木
83分 染野→寺沼

・この試合の解説も前節に続いてあの方。あの方はやたら東京Vの出来を褒めていましたが、ワシ的には「守備で疲れ果てて、点を取る体力が残っていない」ように見えました。典型的な塩試合メーカー。東京Vの難点はとにかく点が取れないことで、守備はボトムハーフの中ではかなりマシなほうなのがよく判る試合でした。

・谷本主審はちょっとした交錯ではファウル取らないことで一貫しているので前半はマシなほうと思いましたが、体幹が強くて自然体で相手を吹き飛ばしていしまうのが気に入らないのか、イサクのファウルだけはやたら取るのには参りました。そしてとにかくアドヴァンテージを取らないので評価だだ下がり。

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2025.09.27

ごろごろチャーシュー丼@松屋

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 松屋が2025年9月23日より期間限定発売中の「ごろごろチャーシュー丼(890円)」を試食。

 「ごろごろチャーシュー丼」は「その名の通り、満足感たっぷりのごろごろとしたボリューミーなチャーシューと、にんにく、背脂、醤油の旨味に、ピリッとラー油がアクセントとなった一杯です。」というのが松屋のウリ文句。

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 配膳されると一目瞭然、チャーシューがフレーク状と言ってもいいくらいにえらく細かく刻まれていて全然「ごろごろ感」がありません。松屋名物の「ごろごろチキン」と比べると落差がありすぎて非常にがっかりさせられました。

 味はニンニクががっつり効いていて、おまけに背脂と醤油を加えたせいか「二郎系ラーメン」の味を彷彿させる感じに。総じてかなりしょっぱめ。

 そこで卵が活躍。松屋では卵黄だけを割り入れることを想定しているようですが、個人的にはすき焼きのように器に溶いた卵にチャーシューを浸けて食べる方がよかろうと考えました。でもいざやってみると、チャーシューが細かく刻まれているのが仇となって上手く卵が絡みません。よって途中で諦めて卵を丼にぶちまける羽目に。

 無料クーポンでつけてもらったポテサラが格好の箸休めに。

 ニンニク効かせまくってやたら濃い味にしがちなのは「松屋あるある」なのでとやかく言いませんが、これを「ごろごろ」と称するのはどう考えても羊頭狗肉。残念な一杯でした。

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2025.09.26

コーン500%ペッパーライス@ペッパーランチ 

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 「ペッパーランチ」が2025年9月10日から10月14日までの期間限定で発売中の「コーン500%ペッパーライス(1080円)」を試食。

 「コーン500%ペッパーライス」は「ビーフペッパーライス」に通常の5倍(※当社比)量のコーンをトッピングした、見た目のインパクトにこだわった特別メニューで、コーンの量はなんと約250g(商品開発責任者が数えたところ、その数は850粒!)。

 「ライスの上にたっぷりとのせられたコーンが、黄金色の山のようにそびえ立つビジュアルは、まさに“コーン好きの夢”。スプーンですくっても、すくっても、溢れるコーン。お肉やライスがわずかに見える程度に仕上げたフォルムは、インパクトも食べごたえも抜群です。」というのがペッパーランチのウリ文句。

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 ウリ文句通り見た目重視の商品で、実態はビーフペッパーライスのご飯の量を減らし、その代わりにアホほどコーンを加えたものなので、味はビーフペッパーライスとほぼ同じ。基本的に塩味ベースにブラックペッパーで刺激を加えただけの超シンプルな一品です。

 ただ減らしたご飯の量よりも増やしたコーンの量が圧倒的に多いせいか、いつものビーフペッパーライスよりかなり薄味な気がしました。そしてそれが良いほうに転んでコーンの甘味が存分に楽しめる仕上がりに。コーンも近所のスーパーや屋台で売っているような水気の少なそうなシワシワな奴ではなく、粒がはち切れんばかりにパンパン。なんか北海道でやたらデカい「とうきび」を丸かじりしているような気分に!!

 一方薄味が悪いほうに転んで、肉の旨味を引き出すにはちょっと力不足で、肉のパサつき加減が目立つ結果に。

 いかにも見た目重視の商品らしいバランスの悪さは否めませんが、コーンを思い存分味わえただけでも十分満足。飽食の秋の訪れを感じさせる一品でした。

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2025.09.25

黒胡椒からあげとねぎ塩焼き定食@からやま

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 「からやま」が2025年9月19日から期間限定発売中の「黒胡椒からあげとねぎ塩焼き定食(979円)」を試食。

 「てりやきソースと黒胡椒を合わせた、ピリッとスパイシーな『黒胡椒からあげ』と、鉄板で焼き上げた豚肩ロースに、特製のねぎ塩ダレをたっぷりとかけた『ねぎ塩焼き』を一度に楽しめるボリューム満点の一皿です。」というのがからやまのウリ文句。

 また「スパイシーなからあげでご飯をひと口、さっぱりとしたねぎ塩焼きでまたひと口と、交互に味わうことで箸が止まらなくなる組み合わせに仕上げました。さらに、ねぎ塩焼きに添えられたレモンを絞れば、よりさっぱりとした味わいに変化し、最後まで美味しくお召し上がりいただけます。」とも謳っています。

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 からやまのからあげはプレーンなのが一番美味く、あれこれ手を加えるほど残念になる傾向がありますが、今回のはそれ以前の問題。からあげ二個の片方がどういうわけかやたら硬くて参りました。揚げてからしばらく経ったのを混ぜたのではないか?と訝しくなるくらい。これでは黒胡椒で変化をつけてみたところでどうにもなりません。

 またねぎ塩焼きは牛丼チェーン店にありがちな夏季メニューですが、「特製のねぎ塩ダレ」はともかく肝心の「鉄板で焼き上げた豚肩ロース」がイマイチな気が・・・ 焼肉の出来は牛丼チェーン店に遠く及ばないかも。

 からやまのストロングポイントでまさかの失態を犯した一方、強味ではないところで勝負に出て失敗と良いところなしの一品でした。からやまには珍しい駄作。

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2025.09.24

【DAZN観戦記】25年第31節:清水 0-0 浦和 ~ まさかすぎる無得点!!

 共に前節から中2日の一戦。

 浦和は前節から松尾→イサク、金子→関根、長沼→荻原とスタメン3枚入れ替え。小森が前節負傷したためベンチ外になり、早川がベンチ入り。前節大失態を犯したGK西川の交代はなく、スコルジャは今季一杯西川を使うことを明言したような形に。

 清水は前節から高橋→北川、乾→松崎、中原→小塚、弓場→宮本、吉田→北爪とスタメン5枚入れ替え。清水の「お気持ち全開系プレッシング」はとにかく消耗が激しいので前目を中心に大幅に入れ替えたのでしょう。また高橋、乾、矢なんとかがベンチスタートで明らかに後半勝負っぽい感じでした。

 浦和は序盤ロングボールを多用。清水の「お気持ち全開系プレッシング」を逆用してその最終ライン裏を狙うといえば聞こえはいいのですが、実態は前節の大失態に凝りてまるでビルドアップを諦めたかのような格好で、単にボールを捨てているだけに。

 しかもイサクは初めてのスタメンなのでコンビネーションに難があるせいか、前プレは笑えるくらいにさっぱりハマらず。おまけにな中2日が祟ってコンディションが良くないのか、前目はフレッシュな清水に対して球際で競り負ける場面も目立って、序盤は清水が一方的にボールを支配して浦和を自陣に押し込む展開に。しかし、清水もラストパスの精度が劣悪で決定機を作れず、ミドルシュートを試みるのが精一杯。

 清水のしょっぱさに助けられて無失点で過ごしているうちに、スコルジャの修正が徐々に効いてきたようで、 浦和は17分左サイドから荻原のクロスをファーでイサクが合わせきれなかった辺りからようやく反撃開始。

 そして30分くらいからは逆に浦和がボールを握って清水を自陣に押し込み出しましたが、最初に決定機を作ったのは浦和の難点=前プレの効かなさを突いた清水。38分ブエノの縦パスで北川が裏抜けに成功し、左サイドからどフリーで突っ込んできた山原へ展開。しかし山原のシュートを石原が辛うじてブロックしたのが効いて、最後は西川がキャッチ。

 一方浦和は41分サヴィオ縦パスを契機に、ボックス内でこぼれ玉を拾ったイサクがシュートを放ちましたがここはGK梅田が辛うじてセーブ。

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 秋葉監督は劣勢に陥ったと感じたのか、後半頭から宮本→矢なんとか、北爪→高木と交代。しかし、この交代は何の意味もないどころか火に油を注ぐ結果に。また前半なぜか右SHに配されてさっぱりだったのを反省してか、後半関根右SH、サヴィオ左SH、渡邊トップ下と配転したのも効きました。

 51分グスタフソンがふんわりクロス→イサクがヘッドで折り返して荻原のシュートはわずかにサイドネット。54分荻原クロスに対してサヴィオがどフリーで突っ込むも、ヘディングシュートはなんとGKの正面。

 さらに清水は56分松崎→高橋、小塚→乾と代えたものの、これまた火にガソリンを注ぐような結果に。秋葉監督は「後半勝負」の算段だったのでしょうが、投入した選手が揃いも揃って守備に難がある選手なので大惨事に(苦笑)。

 浦和は63分関根→金子、安居→柴戸、さらに73分渡邊→松尾、サヴィオ→中島とお疲れの選手を順次代えて攻勢を強めましたが、76分中島クロス→イサクのシュートはGKセーブ。77分中島ミドルがゴールマウス左上隅を襲うもこれまたGKセーブと決定機をアホほど作りながらもとにかく1点が遠い。

 85分には住吉がパスカットした後の緩慢な対応に乗じて中島スルーパスから松尾がGKと一対一になりましたが、松尾のシュートはわずかに枠を捉えきれず、とうとうスコアレスドローで試合終了。

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 JSTATSによると、シュート数で浦和24vs清水9(うち枠内13vs6)。浦和のシュートはボックス内から放っているものが多いせいか、ゴール期待値はなんと4.26vs0.71ととんでもない差がついていて、3-0くらいで浦和が圧勝していても何の不思議もないスタッツがズラズラと並んでいますが、終わってみればまさかのスコアレスドロー。

 GK梅田が当たりまくったような気もしますが、ビッグセーブと思えるのは41分イサクと77分中島のシュートくらいで、あとは浦和のシュート精度がやや残念な気も。特に85分松尾。

 前節に続いて試合内容自体は悪くなかったのですが、前節に続いてまたしても1点も取れず。鹿とか清水とか結果しか求められない相手の試合で「内容は悪くないのに勝てない」試合が続いたのは本来なら実にしんどい話。優勝戦線に踏みとどまっていたらさぞかし腸が煮えくり返ったことでしょう。

 でも残念ながら個人的には既に達観、明鏡止水の境地に達しているせいか、試合後は特に悔しくもなく、実にサバサバ。もはや事実上リーグ優勝も降格も無く、ほぼ消化試合をだらだら続けるだけの時期に突入したにも関わらず、選手達は少なくとも「見せ場は大いに作った」という意味合いでプロの興行としては恥ずかしくない試合をしていましたし、今はそれで十分と思っています。

 とにかく結果がついてこなかったことだけは非常に残念でしたが、後半は相手に何もやらせなかったことだけでも清水戦としては大満足でした。全く機能しない選手交代、全く機能しない守備を見て、秋葉監督は帰り道の清水サポにさぞかしボロクソに言われていたことでしょうし(苦笑)

 今季の浦和の悪癖=「代えれば代えるほど悪くなる」という傾向はすっかり一掃され、「代えれば代えるほど悪くなった」のはむしろ清水のほう。高橋はあんまりな扱いにとうとう我慢しきれずに浦和を飛び出してしまいましたが、今の浦和ではやっぱり出番なかったでしょうなぁ・・・松崎や矢なんとかは論外でしょう。この辺に見せ場を与えなかったのもこの試合の良かった探し。

 そしてまだコンディションが十分ではないであろうイサクを90分使えたこと、そしてイサクの正しい使い方がチームメイトに浸透しだしたのがこの試合の最大の収穫。ボックス内でのお仕事がイサク最大の魅力ですが、ボールの収めどころとしても十分使えることが判明。イサクが開幕時からいたら、今季の浦和は全く違うコースを歩んでいたでしょうなあ(つД`)

 2023年はクマー、今季はトスンとCF補強に失敗したのが祟っていて、その辺はスコルジャに同情します。スコルジャはとにかくビルドアップ仕込めない系なのでCFが強力じゃないと話になりません。そしてイサクが来たのはシーズンの大勢が決まってからとはなぁ(遠い目)。

 本調子にはほど遠い渡邊や、いかにもヘロヘロで今にも自爆ボタンを押しそうだったマリウスをスタメン起用したことには少々疑問符がつくくらいで、この試合のスコルジャの采配に特に問題はなく、まさかの無得点に終わった責任はどう考えても前目の選手達が負うべき。

 でも「J2オールスターズ」と揶揄されたリカ時代ならともかく、今の浦和で前目の選手のクオリティーが他チーム比で残念とはとても思えず、「まぁこんな日もある」と切り替えて前を向くしかないでしょう。幸い選手達の気持ちは切れていないようですし。

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-----イサーク-----
関根---サヴィオ---渡邊
---グスタフ--安居---
荻原-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(交代)
63分 関根→金子
63分 安居→柴戸
73分 サヴィオ→中島
73分 渡邊→松尾
84分 グスタフソン→早川

 

-----北川-----
--小塚----松崎--
山原-ブエノ--宮本-北爪
-蓮川--ミンテー--住吉-
-----梅田-----

(交代)
HT 北爪→高木
HT 宮本→矢島
56分 小塚→乾
56分 松崎→髙橋
85分 北川→中原

・この試合の高崎主審は浦和の攻撃時に邪魔になっていた場面は散見されたくらいで、笛自体は割とまともと思いました。

・難儀だったのはDAZN解説のあの方。清水の出来がしょぼかったのが幸いして、浦和の難点をネチネチと論う悪癖こそ控えめでしたが、実にうるさいのなんの。しかもどう見ても不出来な渡邊を盛んに持ち上げる不可解さ。ああ、もうこの解説は勘弁して!!と思っていたら次節東京V戦もこの方なのか(´・ω・`)ショボーン

 

※写真は試合とは全く関係ありません。

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2025.09.23

創業ビーフカレー@松屋

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 松屋が2025年9月16日より通年発売を始めた「創業ビーフカレー(780円:大盛・特盛同値段)」を試食。もっとも「2026年の創業60周年に向けた特別企画として、あの伝説の味が期間限定で帰ってきました」という謳い文句で今年6月に試食したばかりですが(苦笑)。

 ノーマルな「創業ビーフカレー」の他に「チーズ創業ビーフカレー」「創業ビーフカレギュウ」「ハンバーグ創業ビーフカレー」「うまトマハンバーグ創業ビーフカレー」を併売。

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 「松屋フーズの原点ともいえるこだわりのビーフカレーは、じっくりと炒めた玉ねぎの甘みと、スパイスの豊かな香りがマッチした、どこか懐かしくも奥深い味わいです。さらに、じっくり煮込まれたやわらかい牛肉が、カレーの旨味をいっそう引き立てます。」というのが松屋のウリ文句。

 2019年に「創業ビーフカレー」を試食した際のウリ文句は「牛バラ肉をとろとろになるまで煮込んだ『創業ビーフカレー』は、牛肉をたっぷり使用しており、食べ終わるまで牛肉の旨味が味わえる創業当時の味を再現して作られた逸品です。」とあって、牛肉たっぷりがウリ文句から著しく後退しているのが気になります。当時は「たっぷり」を「カレールーに牛肉を20%以上使用しています。」ときっちり定義してある点に好感が持てたのですが・・・

 諸物価高騰の折り、値上げ幅を抑える代わりに牛肉の使用量を徐々に減らしているのではないかという疑惑が沸々と沸いてきますが、今回試食したものはかなり上振れした当たりだったのか、煮込まれまくって筋状になった牛肉の量が結構あって嬉しいのなんの。

 そして松屋のカレーは相変わらず美味い。そこそこ辛いながらも、それ以上にコクなり旨味なりでぐいぐい押すタイプ。「じっくり煮込まれたやわらかい牛肉が、カレーの旨味をいっそう引き立てます」というのは決して誇大表現ではありません。相変わらず大満足の一品でした。

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2025.09.22

旨辛 豚つけ汁うどん@丸亀製麺

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 丸亀製麺が2025年9月9日より期間限定発売中の「旨辛 豚つけ汁うどん(990円)」を試食。「柑橘香る ねばとろ鶏ぶっかけうどん・並(890円)」も併売。

 「旨辛 豚つけ汁うどん」は1玉、1.5玉、2玉、2.5玉、3玉同値段なので、「2玉」にするつもりで入店したのですが、川口店にいる下町ノリっぽいねーちゃんのセールストークがなかなか巧みで「3玉いきましょ!!」との威勢のいい掛け声に釣られてついつい3玉を頼む羽目に(苦笑)

 急に涼しくなって丸亀製麺の目論見が外れ「旨辛 豚つけ汁うどん」の売り上げが激減したため、本部から店員に大号令がかかったような気もしますが(苦笑)。

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 「旨辛 豚つけ汁うどん」は「ラー油を効かせた旨辛な味わいのつけ汁」がウリ。「店舗で丁寧に湯通ししたあと、風味豊かな特製だしに漬け込んでいます。ひんやりとやわらかく、ひと噛みすればじゅわっと旨みが口の中で広がります。」というのがウリ文句の豚しゃぶの量が案外多い反面、「シャキシャキ食感の小松菜ナムル」は拍子抜けするくらい少な目。

 甘めのつけ汁とラー油の辛さのバランスが非常に良く、まさに「旨辛」を実現。丸亀製麺では「お好きなタイミングで温泉玉子を割って、まろやかな黄身をのど越しの良いうどんにたっぷりと絡めてお召し上がりください。」と謳っていますが、温泉玉子はちょっと茹ですぎて黄身がほとんどとろけないので味変アイテムにならないのが残念でした。

 「3玉」も食べるとさすがにお腹一杯。自分の「腹メーター」だとつけ麺なら茹で前300gより少し多い感じでしたが、つけ麺よりは消化が良いのが救いでしょうか。

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2025.09.21

馬力本願@七日町(会津若松) ~ 会津馬味噌馬力ラーメン

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 修学旅行生の姿も目立ち、観光ルートとしては会津若松のメインストリートっぽい「七日町通り」の中ほど。駅は会津若松駅より七日町駅のほうがずっと近いものの、如何せん本数がなぁ・・・ 先客1、後客4。

 「馬」を全面に押し出した屋号&外観から判る通り、馬骨スープと馬肉チャーシューが売り物のラーメン屋です。券売機はなく、店内のメニュー見て基本の「会津馬味噌ラーメン(900円)」に味玉半個と辛し味噌、さらにチャーシューをちょい増しした「会津馬味噌馬力ラーメン(1000円)」を注文。

 メニューは味噌と醤油の別があるだけ。おつまみとして馬刺しも出せるようです。

 店内は縦長カウンター4+2席と4人卓×1。人出不足のため減席して営業している模様。卓上には醤油、酢、一味、胡椒。

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 心持ちとろみがかったスープは甘めの味噌味が前面に出ているので、馬骨の出汁の旨味は正直判らずじまい。また辛味噌は全部溶いてもたいして辛くならず。

 「喜多方直送のオリジナル生麺」との麺は並太で緩い縮れ入り。スープ絡みまくりで相性抜群!なお麺量やや多め。

 馬肉チャーシューは割と淡白な味で噛み応え強め。薄切りのタマネギがたっぷり乗っているのは臭み消しなのかもしれませんが、良くも悪くも大量のタマネギが必要と思われるほどの癖は感じられず。

 他にもやし、刻み青ネギ、味玉半個。

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【観戦記】25年第30節:浦和 0-1 鹿島 ~ 西川選手、お疲れさまでした

 浦和は出場停止明けのサヴィオがスタメンに復帰した他、松尾と渡邊をスタメン起用して、小森・中島・関根がベンチスタートに。一方鹿島は前節から樋口→舩橋とスタメン1名入れ替え。

 松尾1トップ起用の狙いは明々白々で徹底した鹿島の最終ライン裏狙い。また5万人超の大歓声を受けてか、あるいは急に涼しくなった気候にも助けられてか、浦和の選手たちの動きは見違えるほど良くなっていて、試合開始直後に好位置でのFKを得たのを皮切りに立ち上がりは浦和が攻勢を仕掛けました。

 しかし浦和優勢の流れをぶった切ったのが西川の凡ミス。マリウスのバックパスがやや緩く、それをボザへ流そうとした西川の横パスがこれまた短すぎて鈴木にカットされ、鈴木は無人のゴールへ流し込むだけ。これは酷い、酷すぎる!!!

 浦和が特大自爆ボタンを押したことで何の苦労もなく先制した鹿島はその後松尾のスペースを消すかのようにやや引き気味に構え、自然浦和はボールを持たされ気味に。

 しかし西川のあんまりな凡ミスで強敵相手に序盤から1点ビハインドに陥る苦境に立ちながらも浦和の選手達に気落ちした様子は微塵もなく、30分くらいから徐々に反撃。

 31分サヴィオスルーパス→渡邊のシュートはGK早川がセーブ。36分左サイドに転じていたサヴィオがハイボールを濃野?に競り勝ってそのままドリブル前進からどフリーでクロスを入れたものの、松尾が合わせきれずに残念無念。41分には渡邊のポストプレーからなぜかボックス内に突入していたボザに決定機が生まれましたが、シュートはわずかに枠外。42分には長沼が左サイドを深くえぐってファーの金子へパスが通ったものの、金子がこれを宇宙開発事業団。

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 儲けもののような形で先制したものの劣勢は否めないのを認めたかのように鬼木監督は後半頭からエウベル→松村、舩橋→知念と2枚替え。この交代、特に松村投入はかなり効果があったように見受けられました。エウベルと松村とでは守備意識が段違いで松村のプレスバックは強烈だったからなぁ・・・

 そして浦和の優位はたちまち雲散霧消しただけでなく、またしてもビルドアップのヤバさが顔を覗かせることに。51分には石原がチャヴィリッチに絡まれてボールを失い、レオセアラのシュートをマリウスがブロックして辛うじて難を逃れる一幕がありましたが、もう西川へボールを下げるのが怖くなって自分でチャヴィリッチを交わそうとしたのが仇となったとしか思えないのですが・・・

 一方「西川やばすぎ晋作!!」と気がついた鹿島の2トップは、浦和が西川にボールを戻すたびに調子こいで前プレかけまくって、これが切ないのなんの。

 54分にはグスタフソンのボールロストを契機にチャヴィリッチに決定機を許してしまいましたが、ここは西川が左足で好セーブ。

 劣勢に陥った浦和は57分金子に代えて小森を投入。さらに72分にはサヴィオ→関根、松尾→イサーク、グスタフソン→中島と代えてはっきりした4-4-2にシフト。最後は長沼に代えて荻原を投入して「いよいよイサーク目掛けて千本ノック開始や!!!」と思ったのですが、非常に不可解だったのは一向にその気配がなかったこと。

 荻原を入れたのに左サイドでグラウンダーのパスを延々と交換しているのは謎でしたし、後方からまるでイサークを走らせるかのような高速かつ低いフィードを繰り出していたのも謎。松尾1トップだとチームがやりたいことははっきり判るのに、小森やイサークが入ると何をやりたいのか急に判らなくなるのが非常に不思議。

 荻原投入直後、83分カウンターからのビッグチャンスは関根のシュートも石原も早川がセーブ。もっとも関根へパスが出た時点でイサークのオフサイドだった模様。

 ATに入ってようやく右サイドからのクロスが入り始め、試合終了間際にボザのクロスがディフレクトしてイサークの前に転がる幸運があったものの、イサークのシュートをまたしても早川がセーブして試合終了。

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 サッカーって点を取るのは難しいけど失点するのは実にやたすいという、実に珍妙かつ残酷なスポーツであることをまざまざと実感させられた残念な試合でした。そして凡ミスをよりによって大ベテランがやらかし、しかもそのまま負けるってめっちゃ辛いのなんの。強敵相手にハナから1点プレゼントしてしまってはそりゃ勝てないって。

 そして西川の足元のヤバさはルヴァン杯第2戦で嫌ほど痛感させられたのに、スコルジャがその西川を信頼して引き続き起用した結果がこれ。さらに言えば、スコルジャがそもそもビルドアップを上手く仕込めていないので牲川に代えたところで大差はないのかもしれません。二重の意味でこの敗戦については監督の責任が大きいと思います。

 よって前節までは「浦和強化部がスコルジャよりマシな後任を見つけて来れる気がしないのでスコルジャやむなく続投派」でしたが、この敗戦を受けて「浦和強化部がまたしても分の悪い賭けに出る」ことに同意します。じり貧を避けようとしてドカ貧に陥りがちという、行動経済学でいう「プロスペクト理論」そのまんまなのは否めませんが(自嘲)。

 もっとも個人的にはでも前節G大阪戦の負けでもう達観しちゃったからか、「今日はフィールドプレーヤーがぶちきれず、試合を投げずに最後まで頑張ってくれたからまあええか」とも思っています。点は入りませんでしたが、見せ場はアホほど作りましたし。負け方は実に腹立たしかったものの、5万人強もの観客に見せるエンタメとしては悪くなかったかと。

 結果的に負けるのはもう仕方ない。とにかく一生懸命やっている姿を見せてくれればそれで良い。残り8試合はそんな心境で浦和を見守ることにします。

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-----松尾-----
渡邊---サヴィオ---金子
---グスタフ--安居---
長沼-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(交代)
57分 金子→小森
72分 サヴィオ→関根
72分 松尾→イサーク
72分 グスタフソン→中島
81分 長沼→荻原


---鈴木--レオセアラ---
エウベル--------チャヴリ
---三竿--舩橋---
小池-テヒョン--植田-濃野
-----早川-----

(得点)
14分 鈴木

(交代)
HT 舩橋→知念
HT エウベル→松村(松村右SH、チャヴリッチ左SHへ)
78分 レオ セアラ→ターレス
85分 チャヴリッチ→津久井
90分 鈴木→小川

・鬼木監督は川崎での成功体験には全く捉われず、最近の鹿島のトレンド=「UMAと愉快な仲間たち」に徹したチーム作りを進めているのが凄いわ。欧州風味添加とか諦めてるもんなぁ・・・でも試合内容的には「UMAと愉快な仲間たち」が能動的にゲームを進めていた時間帯なんてほとんどなかったと思ったけどなぁ。ただ浦和がひたすら自爆ボタン押してただけで。

・総発券枚数は59,553枚もあったそうですが、入場者数は53,301人と6千人ものノーショーが発生。自分の席の回りにも空席が散見されたところを見ると、前節の負けでもはや事実上の消化試合と化してしまったからかシーチケ組のノーショーが多かったのかも。

 

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2025.09.20

バジルタルタルチキンかつ定食@松のや

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 「松のや」が2025年9月17日から期間限定販売中の「バジルタルタルチキンかつ定食(890円)」を試食。本当は併売されている「紅生姜タルタルチキンかつ定食(890円)」を試食したかったのですが、どういうわけか早々と券売機に「売り切れ」が表示されたので、やむなく「バジル」を選択した次第。

 いずれも松のやの「チキンかつ」シリーズのバリエーションを増やしたもので、他に「チキンかつ定食」「タルタルチキンかつ定食」、「味噌チキンかつ定食」、「鬼おろしポン酢チキンかつ定食」といった商品があるようです。

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 「バジルがふわっと香る」というのが「バジルタルタルチキンかつ定食」のウリ。個人的には「匂いの癖強系」は概して好みではありませんが、幸いにもバジルは拒絶反応が出るほどの癖はなく、しかもパスタのバジルソースよりずっとマシで、タルタルソース本体の旨味をかき消すほどはなかったので許容範囲内。

 松のやの「チキンかつ」を食べるのは久しぶりでしたが、外はかりっとしている反面、中は松のやのいう「やわらかくジューシーな」という形容もあながち大げさではない上々の出来。そしてそのままでは淡白すぎるチキンかつを濃厚なバジルタルタルソースでなんとか美味しくいただけるように持ってゆく松屋グループにありがちな剛腕がまたしても全開。次善策だった割には満足度高めでした。

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2025.09.19

だるま@西浦和 ~ カレーまぜそば

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 武蔵野線西浦和駅から南へ。田島団地を過ぎて田島通りとの交差点付近に立地。先客、後客ともゼロ。

 もともとはカレー専門店だったようですが、まぜそばが案外美味いと聞いて「カレーまぜそば(950円)」と「ライスセット(100円)」を注文。すっかり主客逆転したのか、券売機ボタン先頭が「カレーまぜそば」でその下が「だるまカレー」でした。

 麺類は他に「まぜそば」「旨辛まぜそば」「ジャンクまぜそば」「カレーつけ麺」など。

 店内はL字型カウンター12席のみ。卓上にはガーリックパウダー、タバスコ、特製カラースパイス、カレー用ソース。

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 まぜそばにしてはやたら背が高い丼で登場。麺の上にはサイコロ状のチャーシュー、挽肉、フライドガーリック、卵黄、メンマ、刻み玉ねぎ、刻みネギ。そして怪しげな辛味調味料が2種類。

 麺は縮れ&ねじれ入りの太麺。歯応えはかなり強いのですが、ちょっと水気が少なそうでコシが強いというよりただただ硬いという印象。量的にもライスをつけないとちょっと物足りないかと。

 そして肝心のカレー味のつけだれはさほど辛くはなく、むしろ甘めに感じるくらい。ただ食べている最中はずっと舌を刺激してくるので「甘い」という形容はそぐわないかも。

 麺を食べ終わってもたれがかなり余るのでライスを投入。すると水分多めながらも旨味で押しまくるカレーっぽくなって、最後の最後で本業のカレーの旨さを存分に発揮してそれなりに満足。

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2025.09.18

おおなみ@新三河島 ~ 焼きあご中華そば

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 山手線西日暮里駅から日暮里・舎人ライナー沿いに北へ。西日暮里6丁目交差点から冠新道の商店街を東へ。西日暮里駅より京成の新三河駅のほうがやや近そうですが、新三河駅自体が行きづらいかと。先客、後客ともゼロ。

 店外のメニューや店内のタッチパネル式券売機を見て、基本と思しき「焼きあご中華そば(850円)」を注文。メニューは他に焼きあご塩らぁ麺、焼きあご鶏白湯らぁ麺、濃厚つけ麺、濃厚辛つけ麺など。また往訪時には夏季限定で「冷やし焼きあご中華そば」を出していました。

 店内は壁に向かったカウンター6席と厨房に向かって2席。さらに4人卓×1、2人卓×1。卓上にはラーメンのタレ、黒煎り七味、特製辛味。

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 わずかにとろみがかったスープは「新鮮なあご(トビウオ)を高温で焼き、乾燥させ、旨味を凝縮させた『焼きあご』」で摂った出汁をメインに豚骨スープを下支えになるようにブレンドしたとのこと。焼きあご油の香味油も加わって焼きあごの風味と旨味がふわっと広がります。

 麺はちょっと平たい中細ストレートタイプ。つるつるした口あたりで程よい噛み応えもあって気に入りました。スープの絡みも文句なし。

 具はバラ肉チャーシューが2枚と細切りメンマ、刻み青ネギ、海苔。

 変な癖もなくて良い意味で中庸で食べ手を選ばない一杯。駅からもちょっと離れていて、これといったラーメン屋がないエリアなので地元の方々には重宝されそうですが、焼きあごがウリのラーメンもすっかりコモディティー化していて、「どこかで食べたとのそっくりやな」という印象は拭えず。

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2025.09.17

秋の海鮮フライ定食@かつや

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 「かつや」が2025年9月12日から期間限定で発売中の「秋の海鮮フライ定食(1089円)」を試食。「秋の海鮮カツ丼」も併売。秋になると外食チェーン店各社で「カキ」をメインに据えた定食類が続々と発売されますが、今年も「かつや」がその先頭を切った感じです。

 今年の「秋の海鮮フライ定食」は、牡蠣フライ2個、海老フライ、さばフライ、さらに鶏のから揚げという構成。

 昨年はカキ2、海老2、ほたて1という構成で、一昨年はカキ2、海老2、イカ1という構成だったので、毎年ちょろちょろ構成を見直しているようですが、海老フライを一本にした代わりにさばフライに代えたのはともかく、ほたてに代えて鶏のから揚げを添えたのは結構衝撃的な変更でした。海鮮ものはどれもこれも高騰著しいためか、「海鮮フライ定食」の看板を掲げながら海鮮ものとは無関係なものをぶっこんでくるとは!!

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 かつやの合い盛りといえば、なんか「頭がおかしい」と言われても仕方がない、ひたすらボリューム重視で相性の良さなんてまるで考えてないような組み合わせが少なくないのですが、「秋の海鮮フライ定食」に限ってはは例年非常に穏当なというか、滅茶苦茶常識的な組み合わせで全くかつやらしくない、どちらかといえば「松のや」で出てきそうな組み合わせだと評価していました。

 でもここに来てついに悪い意味での「かつや」らしさを出してくるとは!!親戚同士でそれなりに楽しくやっていたところに赤の他人がデカい面してやってきたみたいな強烈な違和感。しかも随分無理な構成にした割には値段はとうとう千円超。うーーーん、どうした、かつや???

 また調味料として添えてあるのは相変わらずタルタルソースだけ。鶏のから揚げは下味がしっかり付いているので特に調味料はいりませんが、さばフライとタルタルの相性は何とも微妙な上、さばフライも結構でかいのでタルタルはどう見ても量不足。個人的には醤油が欲しいのですが、かつやの卓上にはないんだよなぁ・・・・

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2025.09.16

ローストポーク丼@松のや

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 「松のや」が2025年9月10日から期間限定販売中の「ローストポーク丼(930円)」を試食。

 ローストポーク丼は見た目通り「しっとりとやわらかな食感のローストポークをふんだんに盛り付けた」もので、「食欲をそそるしょうゆベースのローストポークソースに加え、この商品のために開発されたレフォールソースが、お肉のおいしさを最大限に引き出します。さらに、お肉に添えたホースラディッシュが全体の味を引き締め、2種の特製のソースとホースラディッシュの絶妙な調和によって、ひと口ごとに奥深い味わいが広がります。また、甘くシャキシャキとした食感の素揚げキャベツも添えられており、お好みのタイミングで卵黄を割れば、まろやかな味わいに変化します。」というのが松のやのウリ文句。

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 松のやは「意外と初挑戦なメニュー」とも謳っていますが、どこか初挑戦なのか判然としません。丼ものが初なのか、揚げ物を乗せていないのが初なのか、ローストポークを食材にしたのが初なのか???

 ローストポークの量は案外多く、しかも「しっとりとやわらかな食感」というのもあながち誇大表現ではありません。ただ味は至って淡泊。

 「残念な肉を濃厚ソースで強引になんとか食べられるようにもってゆく」のは松屋グループの得意技のはずですが、ローストポークソースも、そして「この商品のために開発されたレフォールソース」もいずれも力不足。時折ホースラディッシュから来ると思しきマスタードみたいな刺激が加わるものの、ベースのソースが力不足なので刺激だけあっても全く無意味。

 おまけに素揚げキャベツが味の淡泊さに拍車をかけている気も。味が濃すぎるどころか淡白すぎて困っているのに、そこに卵黄を添える意味は全く判らず。ご飯普通盛でこの惨状だったので、大盛なら悶絶してたでしょうなぁ。

 なんか期待のルーキーを満を持して送り出したところ、早速滅多打ちにあって1アウトも取れずに降板を余儀なくされたような残念な新商品でした。

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2025.09.15

月見牛とじ丼@吉野家

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 吉野家が2025年9月12日から期間限定で発売中の「月見牛とじ丼(699円)」を試食。

 「月見牛とじ丼」は2019年より販売を開始し、2021年にはテイクアウト需要の高まりを受けて「月見牛とじ丼」を販売。2023年こそ鶏卵供給の関係で販売を見送りましたが、昨年2年ぶりに復活したという経緯を辿っている秋定番の人気商品です。昨年に続いて「チーズ月見牛とじ丼」や「ねぎラー油月見牛とじ丼」「月見牛とじ御膳」も併売。

 ただ店先の案内はまだ先に発売された「牛魯肉飯」がメインで、「月見牛とじ丼」は幟が一本立っているだけでした。

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 「吉野家秘伝のたれで煮込んだ牛肉を玉子2個でとじ、特製すきやきだれを加えてご飯に盛り付けた丼。さらに生玉子1個を添えており、卵黄だけをのせる濃厚な味わいも、溶いて加えるまろやかな味わいも楽しめます。」というのが吉野家のウリ文句。

 生玉子は割られてない状態で出てくる上に、黄身だけを簡単に分離できる器具は付いてきません。昨年試食時に「残念ながらたれで煮込んだ牛肉にさらにすきやきのたれを絡ませているので、少々味が濃すぎてしつこいというか甘ったるくてくどいという気がしないでもなく。ゆえに玉子はお月見にせずに、別皿に溶いて牛肉を絡ませながら食べるほうがベターだったかも・・・」という感想を抱いたので、今年は「別皿に溶いて牛肉を絡ませながら食べる」ことにしました。

 従ってビジュアル的には全然月見っぽくないのですが、食べ方としては個人的にはこれが大正解。ただ吉野家も「少々味が濃すぎてしつこいというか甘ったるくてくどいという気がしないでもなく」という辺りを気にしたのか、今年はしつこさ、くどさがかなり抑えられた気がしました。作り手のブレかもしれませんが・・・

 溶き玉子に卵を2個使ったこともあって、牛とじは結構ふんわりとした仕上がり。単なる牛丼に慣れていると案外贅沢な気分に。成型肉を使っているせいか、いつもの牛丼のアタマよりは幾分食感が硬い気がしましたが、肉の量は案外多くて大満足の一杯でした。

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2025.09.14

【DAZN観戦記】25年第29節:G大阪 1-0 浦和 ~ 2025シーズンは終わりました

 共に見るべきものは何もなく、スコアレスドローが相応しい試合内容だったが、最終ラインが下がってミドルシュートをぶち込まれるという今季お馴染みの失点パターンを食らっているようでは敗戦もやむなしか。

《スタメン》

 浦和はルヴァン杯第2戦から出場停止のサヴィオに代えて中島がスタメン入りした他、松尾→関根、松本→グスタフソンとスタメン3枚入れ替え。

 試合前の会見で「渡邊凌磨が復帰に近づいていることは我々にとっていいニュースです」という話がありましたが、今回はホラでも妙な楽観論でもなかったようで、故障離脱が予想以上に長引いていた渡邊がついにベンチ入り。

 またルヴァン杯終盤で脳震盪の疑いで退場した柴戸も「あまり重傷ではなく、本日も練習に参加し、次の試合に向けて準備ができているということです」という試合前会見の話通りに無事ベンチ入り。

 G大阪は前節湘南戦からファンアラーノ→ウェルトン、美藤→宇佐美、安部→山下とこちらもスタメン3名入れ替え。

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《試合展開》

 G大阪は前節湘南戦で突如3バックを採用しましたが、あれは対湘南スペシャルだったようで、今回の基本フォーメーションはいつもの4-2-3-1でした。また前回対戦時はG大阪が浦和にボールを持たせることで完勝しましたが、今回は共に奇策はなく、お互いボールを持つ時間帯はそれなりにあり、しかも共にそこから何も起こせないという残念極まりない、実に低調な序盤でした。

 しかし、最初に決定機を掴んだのはG大阪。22分浦和が宇佐美を囲い込んだもののなかなかボールを奪えず、ようやく奪ったところで中島がまた宇佐美にボールを奪い返される失態があって宇佐美が右サイドからボックス内に突入してシュートを放つも、ここは角度がなくて西川セーブ。

 さらに25分長沼がゴールライン際で山下に競り負けたのを契機にヒュメットに決定機を作られてしまいましたが、ヒュメットのシュートが緩くてゴールカバーに入った石原がライン上で楽々クリア。

 終わってみればこの立て続けのピンチにこの試合のダメなところが集約されていたような気も。一つは前ハメが全然ハマらず、G大阪の選手を囲い込んでもボールを奪いきれない場面がやたら目立ったこと。サンタナがついにベンチ外になったので前ハメが空回りになることもなかろうと思っていたのですが、どうもそんな甘い話ではなかったようで・・・そして蒸し暑い中でこれが繰り返されることで浦和の選手達は続々と疲弊していったように思えました。

 試合後金子が「特に前半は、ボールを奪うプレスになっていなかったと思います。ブロックを組んで耐える時間が多かったので、そこはみんなで我慢しようという話はしていましたけど、ボールをもっと高い位置で奪ってショートカウンターを狙うなら、よりアグレッシブに、勇気を持って前から行く回数を増やしてもよかったと思います」とボヤいているところを見ると、ピッチ上でも前ハメが全然ダメだったことを実感していた模様。もうシーズンも終わろうとしているのに、何なんだろうなぁ、これ???

 そしてもう一つ残念だったのは球際での競り負けが非常に目立ったこと。特に長沼が顕著だったように感じましたが、これはスタメン固定で使い詰めだった(というか人材不足で代えるに代えられない)ことから来るものでしょう。

 給水タイムを挟んでようやく浦和がボールを握る時間帯が長くなりだしましたが、決定機らしい決定機は35分中島のロングフィードで裏抜けに成功した長沼が中へ折り返して関根→小森のシュートくらい。45+1分には中島スルーパスから関根がボックス内に突入しましたが、ここで関根はシュートを撃ち切れず。

 共に低調ながらG大阪が心持ち優勢という戦況を受け、スコルジャは珍しく早めに動いて後半頭から小森に代えて「背後のスペースを使う」という意図で松尾を投入。そしてその甲斐あってか58分アーク付近でグスタフソンの横パスを受けた関根がシュートを放つも、ここは一森が難なくキャッチ。さらに長沼→関根→中島と素早く縦パスを繋いで中島がシュートを放つも、ここも一森がセーブ。

 63分浦和は中島→渡邊、G大阪は山下→ファンアラーノ、ウエルトン→奥抜と代えましたが、効果があったのはG大阪のほう。浦和は長沼が山下にもファンアラーノにも苦戦していた上に、石原も俊足の奥抜に苦戦を強いられ、G大阪の十八番=サイド攻撃にたいして次第に脆弱さを露わにしはじめました。一方残念ながら渡邊のコンディションは実戦で使える状態ではなかったようで、ほぼ消えたまま30分を終えたような・・・

 そこで浦和は71分グスタフソン→柴戸、関根→イサクと代えて4-4-2にシフトしましたが、これまた何の効果もなく、攻撃を一人で組み立てていた感があったグスタフソンをコンディションの問題で下げざるを得なかったことで攻撃は完全に手詰まりに。

 試合後スコルジャは「2トップという形でもチャンスを作ろうとしましたが、押し込んだゾーン3での、イサークと他の選手たちの連係がまだ十分ではないかもしれません。」と反省していましたが、その言葉通り2トップは全く機能せず。というか、ルヴァン杯第2戦同様イサクの正しい使い方自体がチームに浸透していないように見受けられました。まぁ渡邊同様、イサクのコンディションもまだまだなんでしょうが。

 G大阪は75分宇佐美→鈴木、ヒュメット→ジェバリと代えて満田がトップ下へ。そして84分半田も初瀬も傷んだにも関わらず、試合を切らずにボールを繋いで1分近く浦和を自陣に押し込み続けたのが奏功したのか、満田の縦パスのこぼれ球を拾った安部のミドルシュートが炸裂してG大阪先制。守備陣の寄せが甘い(柴戸はどこにいったんや・・・)上に、西川がニアを抜かれるという今季お馴染みの光景でまた失点したのが実に辛いのなんの。

 浦和は最後まで2トップが火を噴くことはなく、強いて言えば最後の長沼のシュートが惜しかったくらいで、さしたる反撃も出来ず、そのまま試合終了。

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《総評》

 リーグ戦も残り10試合。金曜日に一足先に試合を終えていた首位京都との勝ち点差は8なので、浦和は残り試合とにかく勝ちまくって上位陣の足踏みを待つしかないという立場でした。しかし残念ながら浦和はこの試合に勝って首位との勝ち点差を5に詰めるどころか、負けて順位は川崎に抜かれて8位に転落。

 しかも負け方が悪い。前プレがハマらない、往々にして球際で競り負ける、ミドルシュートに弱い、なぜかニアをぶち抜かれるGKと今季何度も見た光景のオンパレード。

 さらに良くなかったのは「ベンチメンバーがやたら豪華になり、これで選手交代で流れを変えられる!!」と試合前どころかハーフタイムですらワクテカしていたところ、選手交代にほとんど効果はなかったこと。どうやら渡邊にもイサクにも夢を見過ぎていたようです。これが試合後何より堪えました。

 そしてもともと朧気だった「リーグ優勝」という文字はもうほとんど見えなくなってしまいました。この2週間で天皇杯、ルヴァン杯を失い、そしてリーグ優勝もほぼ消失。残り9試合を選手達はどんなモチベーションで闘うのかなぁ・・・

 この敗戦を受けて来季の体制づくりの話が進みだすと思いますが、スコルジャを代えるも地獄、続けるも地獄、そして補強はいつもままならない上に、連れてきた選手は往々にして監督に合わない地獄は変わらんのでしょうなぁ・・・それが浦和・・・

 まぁ昨年の極めて奇妙なタイミングでのスコルジャ再招聘は結果的に大凶だったのは今や明々白々ですが、だからといっていつまでも「ヘグモ、ヘグモ」と死んだ子の年を数えても仕方あるまい・・・そして何度でも同じ過ちを繰り返すんだよ、だって浦和だもの(みつを)。個人的にはスコルジャを代えたところで、さらに残念な監督を連れてくるだけに終わるのが浦和なのでスコルジャ続投やむなし派ですが・・・

 そしてそんなチームを応援しつづけるのが赤者。阪神が優勝するのが当たり前なチームになってしまった今となっては「やたら人気はあるけど全然強くなくて、とにかく魂の修業の場になる」というポジションは浦和が独占しているのかなぁ・・・

 なおG大阪がホーム吹田で浦和に勝ったのは2016シーズン以来とのこと。おまけに今季は対浦和でダブル達成。今や明らかに格上の柏はともかく、たいして強くないG大阪にダブルを食らうととにかくダメージ甚大。

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《選手評等》

・この試合のモハメド アハメド主審は「審判交流プログラム」で招聘されたカタールの方。外国人主審だと往々にしてJリーグの残念なVARはダンマリしがちですが、、この試合で2度あったPK臭い場面でちゃんと飯田VARとコンタクトを取っていました(それどころか誰も気づかないハンド=PKすらVARと交信)から、判定結果が「PKなし」でもワシ的には許容範囲内。浦和はあれだけコケまくっていたら、そりゃなかなかPK取ってもらえないでしょうなぁ・・・イエローは全て妥当でしたし、Jリーグが誇る残念な主審よりさらに下手とは全く思えず。

・ルヴァン杯敗退の直接の原因となった西川。でも試合前会見でスコルジャは「周作は素晴らしい性格を持った素晴らしいGKであり、経験豊富ですので、今シーズンの最後まで彼がチームのストロングポイントになると私は思っています」と全力で擁護し、この試合もスタメン継続。でもほぼ消化試合になった残り9試合でも西川を起用するのかなぁ・・・

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-----小森-----
関根---中島---金子
---グスタフ--安居---
長沼-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(交代)
HT 小森→松尾
63分 中島→渡邊
71分 グスタフソン→柴戸
71分 関根→イサク
82分 金子→大久保

-----ヒュメット-----
ウエルトンー--宇佐美--山下
---満田--安部---
初瀬-福岡--中谷-半田
-----一森-----

(得点)
85分 安部

(交代)
63分 山下→アラーノ
63分 ウェルトン→奥抜
75分 宇佐美→鈴木
75分 ヒュメット→ジェバリ
88分 初瀬→黒川

※写真は試合とは全く関係ありません。

 

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2025.09.13

柑橘香る ねばとろ鶏ぶっかけうどん@丸亀製麺

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 丸亀製麺が2025年9月9日より期間限定発売中の「柑橘香る ねばとろ鶏ぶっかけうどん・並(890円)」を試食。「旨辛 豚つけ汁うどん」も併売。

 「柑橘香る ねばとろ鶏ぶっかけうどん」は、「さわやかな柑橘の酸味と、刻みオクラが入ったとろろが相性抜群の一品。店内で丁寧に手切りした茹で鶏は、しっとりやわらかで食べ応えもあります。“さっぱり冷とろ”な味わいは、食欲の落ちがちな暑い秋にもおすすめです。つるりとしたのど越しとコシのある冷たいうどんとともに、まだまだ暑い日にぴったりな商品をお楽しみください。」というのが丸亀製麺のウリ文句。

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 茹で鶏、塩だれ、そして刻みオクラ入りとろろは層をなすのではなく、うどんの上にきっちりエリアを分けて乗せられたので見た目は綺麗ですが食べ方に困りました。えいや!!とばかりにまぜそばのように天地をひっくりかえしながら混ぜまくっていただきましたが、それが正しかったのかどうか。

 わざわざ商品名に「柑橘香る」を冠しているので当たり前なのでしょうが、思った以上に酸味きつめ。レモンは彩りを添えているだけと思ってさっさと除去しましたが、それでも「柑橘香るねぎ塩だれ」が結構きついのでしょう。

 そこで大いに役立つのが無料の刻み青ネギや天かす。これらが必要以上の酸味を抑えると共に、天かすのコクが加わって実に良い感じに。天かすのせいでカロリーもマシマシですが(苦笑)。

 また「塩だれは、玉ねぎと紫玉ねぎ、青ねぎを混ぜ合わせた、具だくさんでシャキシャキ食感が特徴です」とありますが、まぜまぜしてしまうと「刻みオクラ入りとろろ」のねばとろに完全に絡めとられてしまってシャキシャキ食感は皆無に。

 茹で鶏は味が淡泊すぎるせいか、4枚も乗っている割には存在感に乏しく、よく言えば塩だれの邪魔をせずに食感を変える役割を果たしている感じ。

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2025.09.12

麻婆拉麺@餃子の王将

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 「餃子の王将」が9月限定メニューとして販売中の「麻婆拉麺(858円)」を試食。

 「花椒の香味が効いた本格麻婆餡が、モチモチの平打ち麺にたっぷり絡み、食欲をそそります」とのウリ文句で、さらに

【麻婆拉麺の美味しい楽しみ方】
 其ノ壱:花椒が効いた本格麻婆餡を味わう。
 其ノ弍:モチモチの平打ち麺に餡をたっぷり絡めてひとすすり。
 其ノ参:麻婆餡とスープを徐々に混ぜ合わせ、味変を楽しむ。
 其ノ肆:シャキシャキモヤシも一緒だと尚宜しい。
 麺の小麦粉 北海道産

と餃子の王将には珍しくウリ文句も饒舌。

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 ウリ文句には「花椒の香味が効いた」とありますが、残念ながら痺れはさしたることはなく、鼻がムズムズすることは全くありません。また辛さも控えめ。配膳と同時に「餃子のたれ・酢・ブラックペッパー・ラー油」が入った餃子用の調味料セットも渡されましたが、辛さはラー油で自分の好みに応じて調整してくれということなのかも。

 また麺はウリ文句には「モチモチの平打ち麺」とありますが、あんまり平打ちっぽくなく、中太ごく緩い縮れ入りといったところ。また水気の少なそうな硬めの仕上がりで「モチモチ」という形容は当たらない気がしました。ただ餃子の王将は「焼きそば」に続いてラーメンの麺もリニューアルしたのか、かつての頼りない麺よりは格段に良くなっていました。

 麺もさることながらもやしも結構入っていて、トータルで量はやや多め。麺やもやしを食べ終わっても麻婆餡が大量に余ります。ゆえに小ライスをつけたほうが良さげですが、運動量の落ちる残暑厳しい時期だと食いすぎて夏太り確実なので割愛。ただ麻婆餡が醤油ベースのラーメンスープの旨味を劇的に増していて、明らかに塩分過多なのにスープをぐいぐい飲む気にさせる魔力を発揮するのには参りました。

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2025.09.11

和節つけ麺@ぎょうざの満洲

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 「ぎょうざの満洲」の9月限定メニュー「和節つけ麺(660円)」を試食。これだけだとちょっと寂しいと思って「焼餃子3個(230円)」もつけてみました。

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 「石臼挽き全粒粉入りのやや太めの麺にリニューアル!氷水で絞めた程よいコシのひんやり麺は通常より80g増量で食べ応えも◎」というのがウリ文句。従来の麺は中細緩い縮れ入りで、つるつるとした口当たりでコシは一応保たれているもののどことなく安っぽいというか頼りないという印象を受けましたが、リニューアル後の麺はコシがしっかりしていて悪くない印象を受けました。

 なお「麺の量が1玉260gが340gに『麺の量が3割増し』になった」とのことですが、これは腹具合から察するに茹で後表示でしょうなぁ。茹で前で340gだと個人的には超お腹一杯、満腹MAXレベルですから。
 
 つけ汁は宗田節・鯖節を使用したそうですがサラサラ系で魚粉のざらつきはほとんど感じず、しかも非常にあっさりした味わい。麺にさっと絡む程度なので正直「和節」に拘る意味はあまりないんじゃないかと。

 具は麺の方にゆで卵半個、いんげん、メンマ。つけ汁のほうに超薄いバラ肉チャーシューと刻みネギといったところ。 

 ぎょうざの満洲の餃子を食べるのは超久しぶり。餃子の王将より皮が心持ち厚い気がしますが、適度に肉々しくて旨さは同等の評価。なおぎょうざの満洲は餃子専用のタレはなく、酢・醤油・ラー油を自分で調合する方式。

 もともと「ぎょうざの満洲」の麺類に多くを期待していないので麺が良くなっただけで満足度高め。そもそも今時これだけ食って1000円しないだけで満足すべきなのかもしれません。餃子は日高屋より確かに3割美味いのは間違いありませんし。

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2025.09.10

豚珍館@宮津 ~ カレー焼きそば

 京都府の北端近く、日本海に面した港町宮津がご当地グルメとして売り出し中の「カレー焼きそば」を試食。

 宮津の「カレー焼きそば」は商工会議所等が「街おこし」と称して無理やり仕立て上げたご当地グルメではなく、戦後まもなく宮津市に移住してきた台湾出身の王さんが1955年頃から宮津で営業していた中華料理店「平和軒」で出されていたカレー焼きそばにルーツがあるようです。

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 ネットで「カレー焼きそば」を出している店をあれこれ探して往訪したのが中華料理屋「豚珍館」。「道の駅 海の京都 宮津」の近くにありますが、なぜか建物の間の隙間に分け入るような小道沿いに店を構えていて判りづらいのなんの。先客4、後客2。壁には色紙がベタベタ貼られていて結構な有名店のようです。

 卓上のメニューを確認して早速「カレー焼きそば(950円)」を注文。他に「スパイシーカレー焼きそば」というメニューもあって、店内の貼り紙をよく見ると「スパイシー」のほうが1番人気でした。なお客は全員カレー焼きそば類を注文。メニュー構成は確かに町中華なんですが・・・

 店内は狭く、L字型カウンター3席と4人卓×3。卓上にはコショウ、ラー油、天ぷら用塩。カレー焼きそばを注文すると紙エプロンサービス付き。

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 「つゆだく」と注釈が付いてはいますが、カレー焼きそばが皿ではなく、浅めのどんぶりで出てきたのにはびっくり!!なお「ウェット」とある「スパイシー」のほうは多少汁が少ないのか、皿で提供していました。

 宮津のカレー焼きそばはウェットタイプとドライタイプがあると聞いてはいましたが、ここの「つゆだく」は極端につゆが多いタイプなのかもしれません。そしてここまでつゆが多いとさすがに焼きそばを食ってる気がしませんねぇ・・・ 麺は中細ストレートタイプ。少々硬くて食感は確かに焼きそばなのですが・・・

 カレーはいかにも昭和っぽい、カレー粉の辛さでひたすら押す味。具は豚、キャベツ、もやし、ねぎ、にんじんといったところ。値段の割に具が少なめで、その代わりに麺がやや多い気がしました。この感じだと「スパイシー」のほうが好みに近かっただろうなと思うも時すでに遅し。

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2025.09.09

桂@出石 ~ 皿そば

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 兵庫県北部但馬地方の小さな城下町出石(いずし)。鉄道も道路も主要幹線から外れてしまったので明治以降全く発展せず、それがある意味幸いして城下町らしい佇まいが色濃く残っています。

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 出石で有名なのが蕎麦。江戸時代中期の1706年、信濃国上田藩より但馬国出石藩に国替えとなった仙石政明が蕎麦職人を連れてきたことが始まりとされています。その結果狭い町には蕎麦屋だらけ!!

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 ただ残念ながら出石は通過型観光地の典型なので、夕方にはほとんどの蕎麦屋は閉店。蕎麦がなくなったせいかネット情報よりも早く閉めてしまう店も少なくないようで、なんとか開いていた「桂」へ飛び込んで、早速「皿そば(1000円)」を注文。

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 出石の蕎麦の最大の特徴は小皿に小分けした形で出てくること。大抵1人前=5皿。

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 店の能書きに従って、まずが蕎麦つゆを少し飲んでみました。東京の蕎麦屋にありがちなやたら塩辛い蕎麦つゆとは対照的にかなり甘めのつゆなのがこの店の最大の特徴で、蕎麦湯で割らなくてもそのまんまで十分美味しくいただけます。そして昆布と鰹の風味を思い存分堪能。ただこの甘さが苦手な方も少なくないかもしれません。

 なお店主の話によると出石の蕎麦つゆが総じて甘めというわけではなく、この店が甘めなだけなんだとか。

 そして一皿目はお塩をわずかに振りかけて蕎麦を堪能。麺は平たくて細めの田舎蕎麦で、見た目の割にはコシがしっかりしていてこれまた大満足。

 二皿目はつゆだけで、三皿目はねぎ、わさびを入れて、四皿目はとろろ、そして最後は卵と一皿ずつ薬味を入れながら食べ進みました。卵はうずらではなく鶏卵なのが少々謎でしたが・・・ 昼ならもう何皿か追加したいところですが、夕方なので5皿で打ち止め。蕎麦の量と比べると徳利で出てくる蕎麦つゆの量がやたら多いのは蕎麦のお代わりが前提だからなのかも。

 食べ終わるのを見計らって蕎麦湯が出てきました。閉店間際なので蕎麦湯はもう笑えるくらいにドロドロ!!

 いやはや、非の打ち所がない逸品でした。

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2025.09.08

【SPOOX観戦記】25年ル杯準々決勝第2戦:川崎 3-2(計4-3) 浦和 ~ 自爆ボタン連打で敗戦

 川崎が強くて負けたのではなく、大ベテランの二度のミスが引き金となって負けたというのが腹立たしいのなんの。

《スタメン》

 浦和は第1戦から長沼・マリウス・松本以外のスタメン8名を入れ替え。

 第1戦はリーグ戦新潟戦から中二日であり、かつそもそも「スタメン固定」が災いしてレギュラー組が著しく消耗しているので大胆なターンオーバーを施し、第2戦は「いつものスタメン」に戻して勝負に出るのはルヴァン杯に臨む前からのスコルジャの算段通りでしょう。少なくとも第2戦を普段のベンチ組や浦和に復帰したばかりの藤原のテストの場にする気はさらさら無かったようです。

 なお第1戦でマルシーニョと交錯して傷んで前半途中で交代を余儀なくされただマリウスが何事もなかったかのようにスタメン復帰したのが朗報だった一方、グスタフソンはなぜか第1戦に続いてベンチ外。試合後の監督会見によれば「メディカル的な理由から」で欠場とのこと。

 また待望の新戦力CFイサクがベンチ入りしたためか、サンタナはあっさりベンチ外に。

 一方川崎は神田→エリソン、宮城→伊藤、ジェジエウ→ファンウェルメスケルケン、橘田→山本とスタメン4名入れ替え。

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《試合展開》

 第1戦とは対照的に川崎の前プレはきつくて、浦和はグスタフソン不在が祟ってビルドアップに苦労してロングボール攻撃に活路を見出すだけ。だが浦和の前プレもそれなりに効いているのか川崎もロングボールを多用しがちで、どちらも何事も起こせそうにないまま序盤は徒過。

 しかし15分西川の横パスがずれたのが祟って、ボザがボックス内まで突入してプレスをかけに来た脇坂を交わしきれずにPK献上。18分エリソンがPKを決めて川崎先制。

 これでゲームの流れは一気に川崎に傾き、20分エリソンが右サイドで長沼に競り勝ってそのままシュートまで持って行くもわずかに外。浦和は全く何もできず、33分安居ロングスローをあっさり弾き返され、そこからマルシーニョ単騎によるロングカウンターを食らうコントみたいな一幕も。

 ただなんだかんだと川崎の前プレ強度が落ちてきたためか、その直後くらいから浦和がボールを支配して川崎を自陣に押し込む時間帯が増え始め、45+4分にはサヴィオ浮き玉縦パス→ボックス内で松尾ヘッドの良い形も。

 そこで浦和は後半頭からサヴィオ→中島、松本→柴戸といきなり2枚替え。サヴィオを早めに下げたのは試合後会見では「少し体調不良があった」とのこと。そしてこの交代は結構効いて川崎を自陣に押し込み続けましたが、55分中島ミドルが惜しかったくらいで、攻めきれずに川崎DF陣に簡単に弾き返されてしまう、可能性が感じられないハイクロスで終わってしまう場面が目立ちました。

 川崎は58分マルシーニョに代えて宮城を投入したのに対し、浦和は依然攻めれずに60分にはカウンターからエリソンの一発を食らいかかってヒヤリ。さらに71分好位置からの脇坂FKがポスト直撃と川崎が再び試合のペースを掴みかかったように見えたところで、浦和は72分松尾→イサク、長沼→荻原と2枚替え。

 そしてその直後の74分金子の左足でのクロスをファーでイサクがCBウレモヴィッチの前に長い足を伸ばして押し込み、ファーストタッチでいきなりゴール!!

 小森&イサクの2トップはかなり効く!!と思ったのですが、80分になぜか小森に代えて関根を投入し、4-2-3-1へ逆戻り。試合後会見によると「2トップはできるだけ長くやろうと思っていましたが、前半から素晴らしい闘いを見せてくれていた(小森)飛絢の疲労が見え始めていました」とのこと。しかもこの交代からどういうわけかシンプルにイサクにクロスを入れる回数がトンと減ってしまい、なぜかイサクの使い方に迷ったような流れになる始末。

 しかも悪いことに83分後半途中投入の大関と柴戸が競り合った際に柴戸が傷み、柴戸はその後プレーを続けましたが、やはり無理があったのか88分寄せ切れずにバイタルエリアから伊藤に豪快な一発を食らってしまいました。この場面試合後会見では柴戸だけでなく、安居も少し体力的に問題を抱えるようになってしまったとのこと。

 この一発で万事休すと思われましたが、90分中島が直接FKを決めて試合は延長戦へ。

 延長に入って柴戸は脳震盪の疑いで代えざるを得なくなりましたが、代わって投入されたのはなんと大久保で関根がCHへ。この交代はやはり無理があって、93分大関のボックス内突入から決定機を作られてしまいましたが、幸いにもシュートはバーの上。

 しかし94分西川が相手の前プレを交わしきれずにボールを失ったことを契機に、関根がボックス内で伊藤の足を掃った格好になってPK。96分宮城がPKを決めて再び川崎リード。

 浦和は100分金子に代えて早川を投入。延長後半は早々とボザを最前線へ上げてパワープレーを仕掛け、次々と守備的な選手を入れて5-4-1で守る川崎相手に116分右サイドから関根クロス→ファーで荻原ヘッドで折り返して大久保ボレーシュート、120分中島ボックス右隅からふんわりクロス→ファーで関根ヘッドと一応見せ場は作りましたが、さすがにこの日3度目の同点ゴールは生まれずに試合終了。

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《総評》

 ほぼ「いつものスタメン」で始まったにも関わらず、後半「代えれば代えるほど悪くなる」という今季お決まりのコースには嵌らずに2度同点に追いついて延長戦にもつれこませたのですから内容はそんなに悪くはなく、むしろ残り少ないリーグ戦に向けて好材料が結構あったと評価しても良いくらい。

 しかしカップ戦なので内容が良かろうが悪かろうが負けたら終わり。しかも相手が強くてどうにもならなかった、相手が一枚も二枚も上手だったという負けではなく、大ベテランのミスが引き金となって負けたというのが腹立たしいのなんの。

 試合後会見で「シンプルなミス」「ひどいミス」とスコルジャには珍しく敗因を選手になすりつけるような言い回しを連発していますから、西川のミスには相当怒っているのでしょうなぁ・・・しかも最初のPKはボザもやや軽率な気がしますが、2度目のPKはほぼ西川の責任。

 西川はビルドアップに難があり、また守備範囲の狭さも再三指摘されながらもロングフィードの精度や時折見せるスーパーセーブを評価されて長年浦和の正GKであり続けましたが、とうとう西川を使うデメリットのほうが大きくなってきたような気がしてなりません。

 試合後会見のニュアンスからすれば次の試合からGKは牲川に代わってもなんら不思議はありませんが、スコルジャが依然西川を使い続けるのなら牲川へのスコルジャの評価は非常に低く、正GK交代は来季加入の佐藤(筑波大在学中)まで先送りされることになるのでしょう。

 西川の残念さ以外に敗因を求めるとすれば、やはりレギュラー組の疲弊でしょう。グスタフソンはそもそもベンチにも入れられず、サヴィオは前半限りで諦めざるを得なくなり、小森や安居の疲労も顕著だった様子。ゆえに2戦目はフレッシュなはずの「いつものスタメン」で臨んだにも関わらず、前半はスコルジャの期待にはほど遠い内容になってしまいました。

 この試合の最大の「良かった探し」は中島が第1戦を含めてついに本領を発揮し始めたこと。練習に部分合流したと報じられた渡邊がなかなか戻ってこないのが気がかりですが、中島の活躍により渡邊不在を感じずに済むようになりました。

 また柴戸の復調も収穫でしょう。試合後会見だと「柴戸海は本日45分から最長で60分くらいだという想定のもと、後半の大事な時間で起用しようとしました」とのことで、これまで代えが効かずに使い詰めで既に疲労困憊の安居の替え駒として柴戸が活躍してくれることでしょう。それだけにこの試合は脳震盪で交代を余儀なくされたのは残念でした。

 さらに新加入のCFイサクがいきなり点を取ったのも収穫。もっとも来たばかりでコンディションは万全には程遠いでしょうし、それ以前に他の選手がイサクの正しい使い方に慣れてなかったような・・・結局高精度のクロスは金子のだけだったからなぁ・・・荻原のワロスには頭を抱えました。

 天皇杯も負け、ルヴァン杯も負けて浦和の今季残り試合はとうとうリーグ戦10試合だけに。4年ぶりに浦和に戻ってきた藤原をテストする機会が潰えたと思われるのが残念でなりません。

《選手評等》

・ルヴァン杯にアウェーゴール制があった時代なら浦和が勝ち抜けでしたが、残念ながら2023年大会からアウェーゴール制は廃止されたので延長戦に突入しての敗戦。2006年ルヴァン杯にアウェーゴール制が導入され、最初にアウェーゴール制が適用されて敗退したのが浦和で、その時の相手も川崎だったというのがいやはやなんとも・・・もっとも今回は「アウェーゴール制廃止」が初めて適用された訳ではありませんが。

・脳震盪で柴戸の交代を余儀なくされた際、代わって投入されたのは早川ではなく大久保で、関根をCHにした件については案の定試合後記者に突っ込まれていました。スコルジャは「タカの経験を考慮してのことでした。難しい試合でしたので、隼平にとって少し難しい部分があるのかなと思ってのことです。そして決定的な時間帯でしたが、隼平よりタカのほうが、ゲーム勘があると判断しました。」と答えていましたが、関根はCHとしても経験なんて無いも同然じゃないかなぁ・・・そして最後に投入された早川が後方からのボール配球役としてそれなりに仕事をしていたのを見ると、この交代も敗因の一つに上げられても仕方ないかと。

・松本を前に出して4-1-4-1気味にするのが松本の正しい使い方と思いますが、そのアンカーが出来るのが柴戸だけなんでしょうなぁ。松本を安居やグスタフソンと組み合わせて2CHの一角で使うのはめっちゃ気の毒。そしていつも真っ先に代えられる。

・民放のバラエティー番組でしか通用しそうにない鄭大世のテキトーな解説としゃべりすぎる上に薄っぺらいフレーズを連発する実況にはホトホト参りました。しかも120分も!!


-----小森-----
松尾---サヴィオ---金子
---安居--松本---
長沼-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(得点)
74分 イサーク
90分 中島

(交代)
HT サヴィオ→中島
HT 松本→柴戸
72分 松尾→イサーク(小森&イサク2トップの4-4-2へ)
72分 長沼→荻原
80分 小森→関根(関根左SH、中島トップ下の4-2-3-1へ)
延長前 柴戸→大久保(大久保左SH、関根CHへ)
100分 金子→早川(早川CHへ、関根右SHへ)

-----エリソン-----
マルシ-ニョ--脇坂---宮城
---山本--河原---
三浦-佐々木-ウレモヴ-ファン
-----山口-----

(得点)
18分 エリソン(PK)
88分 伊藤
96分 宮城(PK)

(交代)
58分 マルシーニョ→宮城
75分 エリソン→ロマニッチ
75分 脇坂→大関
85分 河原→橘田
延長後 伊藤→田邉
107分 宮城→神橋
119分 大関→小林

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2025.09.07

月見すきやき牛丼@すき家

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 「すき家」が2025年9月4日より期間限定で発売中の「月見すきやき牛丼(750円)」を試食。この商品は昨秋にも販売されており、昨秋は併売の「辛旨すきやき牛丼」を試食。すき家は牛丼をベースにトッピングをあれこれ変えただけの安直な商品を乱発しがちですが、その中では牛丼にだいぶ手を加えたほうでしょう。

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 「特製のすき焼きダレがしみ込んだ白菜や春菊、人参、しらたき、大ぶりの焼き豆腐を、すき家自慢の牛丼にのせました。月に見立てたたまごとご一緒にお召し上がりください。今年は具材に春菊を新たに加えたほか、特製のすき焼きダレをすっきりとした甘さに調整し、牛肉や具材本来の旨みをより引き立てる味わいに仕上げました。さらにすき焼き感がアップした、至福の一品をご堪能ください。」というのがすき家のウリ文句。

 ビジュアル的には卵黄だけを丼の上にちょこんと乗せていただくべきなのでしょう。でも個人的には「リアルすき焼き」同様に卵を別皿に溶いて、往々にして濃くなりすぎるすき焼きの具材の味を卵に絡めてマイルドにしながら食べ進むのがベターだと思っています。もっとも「すき焼き御膳」ならともかく、「牛丼」でそれをやるのはチト妙ですが(苦笑)。

 また吉野家の冬の定番「牛すき鍋膳」と比べるとビジュアルが全然すき焼きっぽくなくて、単に「牛丼の具が増えただけじゃね?」という感は否めないんだよなぁ・・・まぁ値段が全然違うものを比べても仕方ありませんが。

 そしてこれをめっちゃ美味しそうに見せる石原さとみの演技力には毎度感心させられます。

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2025.09.06

牛魯肉飯@吉野家

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 吉野家が2025年9月1日から期間限定販売中の「牛魯肉飯(877円)」を試食。今年1月に販売した「牛魯珈カレー」も同時発売。

 「牛魯肉飯」は「牛魯珈カレー」同様東京・大久保の人気カレー店「SPICY CURRY 魯珈」の協力を得た商品で、「魯肉飯(ルーローハン)」を「魯珈」監修のもと、吉野家ならではのスタイルにアレンジしたとのこと。

 「秘伝のたれで煮込んだ牛煮肉と、八角や五香粉の香りをきかせた本格的な魯肉をご提供します。スパイスの香りが立ち上る一方で、食べやすい甘辛い味付けに仕上げており、どなたでも親しみやすく、また食べたくなる味わいをお楽しみいただけます。そのままでも美味しく召し上がれますが、牛煮肉と魯肉をまぜることで、相性抜群の一体感が生まれ、半熟玉子を絡めて食べることで“三度うまい”を体験いただけます。」というのが吉野家のウリ文句。

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 半熟玉子は別添で自分で割り入れるスタイル。ちょっと白身が流れてビジュアルを損ねてしまいました。

 「八角や五香粉の香り」は結構きつくて配膳される前、先客が食べている牛魯肉飯から来る匂いがこちらまで漂ってくるレベル。とはいえパクチーのように食べるのはとても無理というほど癖は強くありません。ただ「甘辛い味付け」はかなり甘いほうに寄っており、しかも味が濃すぎ。そこで役に立つのが半熟玉子で、幾分味がマイルドに。

 また吉野家は牛煮肉と魯肉をまぜることを推奨していますが、魯肉の甘みが強すぎるので牛煮肉の味はかき消されるのがオチじゃないかと。

 なおウリ文句には一言も触れられていませんが、箸休めに辛子高菜が付いており、これが結構魯肉に合いました。

 ハズレというほどではありませんが、個人的な評価は「牛魯珈カレー」のほうが遥かに上。

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2025.09.05

原口元気選手のチーム離脱

 本日(9/5)、原口元気選手が海外クラブへの移籍を前提とした手続きと準備のためチームを離脱することが公式発表されました。

 9/5未明の機関紙スポニチによると「ベルギー2部ベールスホットに移籍」するとのこと。なお現地メディア「voetbalkrant」によると、サウジアラビア系のユナイテッド・ワールド社が保有する現在のベールスホットについて日本人投資家が買収に動いているとの話があるようですが、原口の移籍がそれと関係があるのかどうかは判りません。

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 原口は昨年5月にドイツ1部シュツットガルトを契約満了で退団して無所属になり、昨年9月に10年ぶりに浦和に復帰。

 浦和在籍時の原口は典型的なサイドアタッカーでしたが、10年にも及ぶドイツ各クラブで揉まれに揉まれるうちに豊富な運動量、中盤の汗かき屋として評価を高め、しかも監督の求めに応じてSHやらCHやらSBやら色んなポジションをこなす選手になりました。

 そのせいもあってか、浦和復帰直後の原口は伊藤が突然海外へトンズラし、さらにグスタフソンがちょろちょろ離脱するため手薄になっていたCHで起用される試合が続きました。しかし、長らく試合から遠ざかっていたのが災いしてコンディションが不十分だったためかこれといった活躍は出来ず、スコルジャは第32節神戸戦から3試合連続でスタメン起用した後、いったん原口に見切りをつける格好に。

 そして今年の原口は背番号を9に変え、もともと本職だったSHでの起用を熱望して再起を図りました。しかし、残念ながら原口のドリブルの切れ味は全盛期には程遠く、かといって自分が囮になって周りを活かすようなベテランらしい仕事が出来るわけでもなく、若き日の原口を知る者を失望させる日々が続きました。今季のスタメン起用はわずか2試合で出番は専ら終盤の短時間投入でしたが、毎度毎度特に何かをやる訳でもなく、相手から見れば「原口が出来てきたら勝ち」と思われるような有様だったのは非常に残念でした。

 原口獲得時に本ブログで「美化されすぎた思い出と現実のギャップに悩まされる日々がしばらく続くかもしれません」と記しましたが、浦和のファン・サポーターも、そして何より原口自身もそのギャップに悩まされたまま1年を過ごしたような気がしてなりません。

 欧州で出番を得るために日々自己を鍛錬し、かつ監督のニーズに応じて自己を改造しつづけた日々が長すぎて原口のコンディションはボロボロになり、もはやJ1で通用するレベルの選手ではなくなってしまった。浦和で活躍するには帰ってくるのが遅すぎました。

 そして原口は自分が思い描いていた姿とは大きく乖離している現状に率直に向き合い、欧州で指導者になるという将来のキャリアをも含みに入れて再度渡欧を決断したようです。通り一遍の挨拶ではなく、かなりの長文で今の心境を縷々語ってくれた上での別れとなると、さすがに寂しさが募ります。

 ありがとう原口、そして出来ればまた浦和で会いましょう!!!

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炭火やげん軟骨親子重@なか卯

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 「なか卯」で2025年8月20日から期間限定で発売中の「炭火やげん軟骨親子重(690円)」を試食。往訪したのは発売開始からだいぶ経ってしまったせいか、店外のポスター類は9月3日発売開始の「月見温たま牛肉つけうどん」に差し替えられていました。

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 「炭火やげん軟骨親子重」は、「なか卯自慢のふわとろの親子丼に、炭火で香ばしく焼き上げた九州産若鶏のやげん軟骨をトッピングした、やみつきになる味わいの商品です。」「九州産若鶏の肉付きの良いやげん軟骨を、まろやかな塩味で味付けし、炭火でじっくりと焼き上げることで、コリコリとした食感と噛むごとに広がる旨みをご堪能いただける一品に仕上げました。食べ応えのある大ぶりの鶏肉を使用したふわとろの親子丼に、やげん軟骨のコリコリとした食感や鼻に抜ける炭火の香りがアクセントとなり、ごはんが進みます。ふわとろな卵と一緒に、2種の鶏肉のジューシーな味わいを心ゆくまでお楽しみください。」というのがなか卯のウリ文句。

 重箱の真ん中にある黒みががったのが「やげん軟骨」。些かビジュアルに難があるものの、ウリ文句通り親子丼本体の甘味と炭火で焼き上げたやげん軟骨の渋味、柔らかい鶏肉とコリコリしたやげん軟骨の食感が絶妙なコントラストをなして面白いのなんの。

 ただご飯大盛り(+90円)にしたのが良くなかったのか、親子丼のつゆが少々少ない感じがしたのと、鶏肉のコンディションもイマイチで、全体にパサついた印象を受けました。親子丼には絶対的な自信をもっているなか卯の新作なので期待値が非常に高かったせいもありましょうが・・・

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2025.09.04

然@大山 ~ 中華そば

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 東武東上線大山駅の北にある都立豊島病院の東隣。先客ゼロ、後客1。

 券売機は無く、卓上のメニュー先頭の「中華そば(500円)」を「中盛(+150円)」で注文。とにかく驚くほど安いのがこの店の最大の特徴。なお麺量は並150gで、中盛りだと225gと標準的。後払い。

 メニューは他に中華そば塩、つけ麺、さらに往訪時は夏限定で冷やし中華を出していました。屋号に「町中華」を冠していますが、メニューを見る限りほぼラーメン専門店で多少おつまみが充実している程度。強いて言えば往訪時の週替わり定食が「しょうが焼き定食」だったのが町中華っぽかったくらい。

 店内は横長カウンター4席、4人卓×1、3人卓×1。小上がりに6人卓と4人卓が一つずつ。卓上にブラックペッパー、酢、醤油。内装もシュっとしていてこれまたあまり町中華っぽくありません。

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 スープはかえしが変にでしゃばらない優しい味わい。それでいて出汁がしっかりしているのか、物足りなさは皆無。鶏油でコクを加え、焦がしネギをわずかに散らしてアクセントに。

 麺は中細ほぼストレートタイプ。つるつるした口当たりで、やや柔らかめの仕上がりでしたがコシはしっかり。スープもよく絡み、相性も抜群。また中盛だとスープの量的バランスは辛うじて保たれていました。

 チャーシューは若干スモーキーな仕上がり。他にメンマ、ほうれん草、刻みネギ。

 中華そばのクォリティーは一般的な町中華が出すものから完全に上方乖離しているので、いくらなんでも500円ではしんどそう。たぶん半チャーハン(500円)で儲けを出しているのでしょう。

 大山駅の東西に延びる商店街からはかなり離れていて飲食店がほとんどなさそうなエリアに立っているので、この出来なら近所の方々が普段使いできる店として重宝されそう。

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【観戦記】25年ル杯準々決勝第1戦:浦和 1-1 川崎 ~ 上々のターンオーバー

 勝ち切れなかったとはいえ、レギュラー組ではない選手達が何人も良い仕事をしてくれたのは収穫大でしょう。スコルジャがこの試合の出来を見て、今後の過密日程時にコンディションの良い選手を自信をもって送り出せるような気になったくれると嬉しいのですが。

《スタメン》

 9月になったも猛暑は収まる気配がない中で、共に直近のリーグ戦から中二日の過密日程。

 浦和はついに大胆なターンオーバーを敢行し、マリウスと中島以外の9名を直近のリーグ戦から入れ替え。西川、安居、グスタフソン、金子はベンチからも外して完全休養と、スタメン固定の弊害でボロボロになったレギュラー組へ配慮を見せると同時に、普段出場機会の少ない選手を実戦でテストするという今季のスコルジャにはここまで全く見られなかった思い切った策に打って出ました。

 ただ残念ながら秘密兵器安部の浦和デビューがまたしてもお預けに。

 一方川崎はエリソン→神田、伊藤→宮城、山本→マルシーニョ、ファンウェルメスケルケン→ジェジエウと前目を中心にスタメン4名を入れ替えただけの1.5軍仕様で連戦に挑んできました。車屋・大島・丸山が負傷離脱中。

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《試合展開》

 グスタフソン不在の浦和はビルドアップに苦労し、仕方なくロングボールを蹴ったところで最前線でサンタナが全くボールを収められないので必然的に川崎に一方的にボールを支配され、自陣に押し込まれ続けてタコ殴りの憂き目に合うという地獄絵を戦前想像していたのですが、超意外なことに浦和の入りは悪くありませんでした。

 試合後会見でスコルジャは「立ち上がりは我々にとって、少し難しいものになりました。こちらがメンバーを入れ替えたのを見てからなのか、かなりアグレッシブにハイプレスをかけてきました。」と語っていましたが、個人的には全然難しかったようには見えず。川崎のプレスは概して強度不足だったように見受けられ、スコルジャは控え組のビルドアップ能力を不安視しすぎていたような気も。

 15分右サイドから宮城クロスがボックス内の河原に通って浦和DF陣が少々ばたついた場面があったくらいで双方何事も起こせないまま時間が徒過していた22分右SBに入った関根のロングフィードから中島が裏抜けに成功。飛び出してきたGK山口をループシュートで交わして浦和が先制。

 その後も中途半端にプレスをかけに前に出るのが災いしてか川崎の守備ブロックはタイトとは言い難く、浦和は川崎のブロックの間で浮いている選手に縦パスつけまくって攻勢。序盤マルシーニョと交錯して傷んだマリウスが34分とうとうボザとの交代を余儀なくされるアクシデントがありましたが、試合は浦和優勢で推移。 しかし35分中島スルーパス→サンタナ、40分カウンターから原口→松本の決定機をいずれも決められず。

 川崎は後半頭からマルシーニョ→伊藤と交代。ハナから後半勝負と割り切っていたのか動きも多少良くなって川崎がボールを持つ時間が増えましたが、浦和もドン引きにならずに応戦。57分には中島が放ったミドルシュートはGKが辛うじてセーブ。

 川崎が61分宮城→ロマニッチと代えた一方、浦和は67分に原口→松尾、中島→サヴィオと代えて前目の運動量を補充しながら勝負にでましたが、もともと90分使えない故障明けの柴戸を下げざるを得なかったのはともかく、関根が足を攣って90分持たなかったのはスコルジャには大誤算だった模様。73分というかなり早い時間帯に浦和は交代枠を全部使いきってしまう羽目に。柴戸の代わりのCHには長沼を転用。

 そして76分松尾が左サイドを激走してそのままシュートまで持って行くもGK正面。さらに79分サヴィオと併走したジェジエウが故障したことから得たカウンターの好機でサヴィオのラストパスがずれて松尾にもサンタナにも合わず(サヴィオが悪いというよりサンタナと松尾のポジションが残念か?)と追加点が取れなかったが終わってみれば痛恨の極みでした。

 終盤サンタナが全く動けなくった上に大久保も動けなくなって前線の守備は完全に崩壊。やむなくサヴィオが右SHに入りましたが、長沼CH転用を含めてこの辺はかなり無理があったせいか終盤は最終ラインが下がり気味に。

 87分山本ミドルシュート、そのこぼれ玉を拾った河原のシュートこそ牲川が立て続けにセーブしましたが、90+5分左サイドで根本が橘田と交錯して倒れたところでファウルだと思って浦和守備陣の足が一瞬止まった隙を突かれ、逆サイドへ展開された挙句に伊藤の一発を喰らって逃げきれず。

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《総評》

 今季浦和はFCWCに参戦する関係で、天皇杯は3回戦から、ルヴァン杯は準々決勝からのスタートになりました。これらは過密日程を多少緩和してもらった点ではありがたいのですが、リーグ戦ではなかなか出番がない選手を実戦でテストする機会が少なくなってしまう弊害もありました。

 またスコルジャは過密日程下でも基本スタメンどころかベンチ入りメンバーもほぼ固定で、「いつものスタメン」「いつもの選手交代」を続けてきた結果、とうとう猛暑下でレギュラー組、特に代えがいないCB、SB、CHあたりのパフォーマンスが著しく低下して柏戦&天皇杯FC東京戦で終盤の大失速&逆転負けという大失態を演じてしまいました。

 さすがにスコルジャも反省したのか、前節新潟戦では「いつものスタメン」「いつもの選手交代」から脱却する動きを見せ、そしてこの試合ではついに前々から示唆していた大胆なターンオーバーを敢行しました。

 これだけスタメンを入れ替えてしまうと、連携不足だとか、それ以前にそもそも「これまで試合に出られなかったのはそれなりの理由がある」ことが露呈するだけに終わって往々にして試合にならないのがこれまでの「浦和あるある」。ところがこの試合は1.5軍仕様の川崎相手に互角以上に渡り合えたのが嬉しい誤算。特にグスタフソン抜きでもそれなりにビルドアップが様になっていたのには感動しました。そして中島にボールが入った時のわくわく感たるや!

 浦和での初スタメンだった根本を筆頭に、牲川・柴戸・大久保・中島となかなかリーグ戦で出番がなかった選手達はよくやったと思います。リーグ戦ではいつも途中投入の松本も柴戸との相性が非常に良いようで、安居やグスタフソンと組んだ時よりもやりやすそうでしたし。

 土壇場で同点に追いついたせいか、試合後川崎サポからはまるで試合に勝ったかのような大歓声が上がっていましたが、双方のスタメン構成の差異を考えれば個人的にはかなり不可解な川崎サポの反応でした。

 ただ優勢に試合を進めていたのに「終盤失速して同点に追いつかれてしまう」という光景はいつもと同じ。しかしこれは試合後スコルジャも嘆いていたように、マリウスが負傷したり、関根が足を攣って90分持たなかったりして「予想外の選手たちを代えないといけない事態」になったのが主因でしょう。

 故障明けの柴戸や中島は90分持たないは予め判っていたので、実質交代枠は3つしかないようなもの。うち二つを予想外の事態で使うことになったので、ヘロヘロのサンタナや大久保を90分引っ張らざるを得ず、前からのプレスが全く効かなくなって最終ラインが下がったところをやられてしまいました。

 また35分サンタナといい、79分の好機といい、「浦和が優勢な時間帯に2点目が取れない」のもこれまた今季何度も見た光景。

 勝ち切れなかったとはいえ、レギュラー組ではない選手達が何人も良い仕事をしてくれたのは収穫大でしょう。今後も鹿島戦の後に中2日で清水戦という過密日程が控えていますが、スコルジャがこの試合の出来を見て、今後の過密日程時にコンディションの良い選手を自信をもって送り出せるような気になったくれると嬉しいのですが。

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《選手評等》

・大卒新人ながらも今季はアウェー横浜FC戦で左SBでちょこっと出場しただけの根本がついにスタメン出場&埼スタデビュー。井上在籍時はベンチにすら入れなかった立場なので不安でなりませんでしたが、事実上のデビュー戦としては上々でしょう。何より縦パスをズバズバ突き刺す意識の高さとその精度には目を見張りました。最終ラインからあれを繰り出せるCBって遠藤以来かも。肝心の守備は川崎のFWがしょぼくて正直評価しづらく(特に強度面)、第2戦でエリソンが出てきた時に真価が問われることになりそう。

・根本の出来が存外に良かった反面、マリウスが負傷してしまったのは残念。信頼できる控えCBがいないので「マリウスorボザのどちらかが故障すると浦和は終わるぞ!」と言われ続けていましたが、根本が使えると判り、かつ藤原が大分から戻ってきたと同じタイミングでマリウスが負傷してしまうとはなぁ・・・

・原口が左サイドで1対2の数的不利の局面でドリブルで打開できるだけのキレはないからそこはとやかく言わんけど、その代わりにボールを動かして他の選手を活かすようなプレーをしているかとなると疑問。パス出した後に、再度ボールを受けなおすようなまめな動きもしてないかと。真っ先に代えられるのはやむなし。

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-----サンタナ-----
原口---中島--大久保
---柴戸--松本---
長沼-根本--マリウス-関根
-----牲川-----

(得点)
22分 中島

(交代)
34分 マリウス→ボザ
67分 原口→松尾
67分 中島→サヴィオ
73分 関根→石原
73分 柴戸→荻原

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-----神田-----
マルシ----脇坂---宮城
---橘田--河原---
三浦-ウレモ-ジェジ-佐々木
-----山口-----

(得点)
90+5分 伊藤

(交代)
HT マルシーニョ→伊藤
61分 宮城→ロマニッチ
73分 神田→山本
73分 ウレモヴィッチ→ファンウェルメスケルケン
81分 ジェジエウ→神橋

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2025.09.03

武州めん本店@小川町 ~ 肉汁うどん

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 東武東上線小川町駅から東へ徒歩5分程度。カインズ小川店の近く。和紙の里小川町で明治43年(1910年)創業の(株)武州めんが直営する本格手打ちうどん・手打ち蕎麦処です。

 11時開店の10分後くらいに到着したところ、開店前から結構並んでいたようで先客10数名。その後も三々五々客がやってきて、退店時外待ち2。ただホール係が一人しかいないため客を捌き切れず、席は空いているのに客を案内できないことがままあるようで。

 卓上のメニューを見て、この店の一番人気「肉汁うどん」を「中(1100円)」で注文。麺量は並300g、中600g、特900gと書いてありましたが、いずれもおそらく茹で後の数値でしょう。食後の腹具合だとつけ麺の茹で前300gと「中」は大差ない印象。

 他客の注文も「肉汁うどん」が圧倒的でしたが、まれに蕎麦を食べている方も。

 店内は窓際にカウンター6席と店中央に島式カウンター6席。2人卓×1。さらに店奥の小上がりに2人卓×2、4人卓×2、6人卓×1。卓上は一味のみ。水セルフ。

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 店の説明によると「店でお出しするうどんは、ご注文をいただいてからその都度釜に入れ、常に茹で立てを召し上がっていただくように心がけております。茹で加減はうどんの色を見ながら微調整し、茹で上がりに冷水に入れて洗い、ぬめりを取ってきりっとしめます。この後に、ご注文のメニューに仕上げてまいります。」ということなので出来上がりに時間が結構かかります。

 さらに「当店の手打ちうどんは、丁寧に打たれ熟成させた後、切り分けられた直後に熟練の技でゆるやかに手もみされます。この作業を加えることで、腰の強さだけを強調する他店のうどんとはひと味違った噛みごこちの独特の食感が生まれると共に、つゆの絡みを増す良い効果をもたらしております。」というのが店のウリ文句。

 極太でしかも太さが不揃いな辺りがいかにも手打ち。そして強い捻じれが入っているのがいかにも手もみ。噛み応えがしっかりしているけれども、あごがくたびれるほど硬くはない辺りが「腰の強さだけを強調する他店のうどんとはひと味違った噛みごこち」という言葉に凝縮されています。

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 つゆには豚肉、長ネギ、油揚げ。肉汁というほど豚肉は多くありません。別皿のほうれん草やネギはともかく、きんぴらも薬味扱いなのは意表を突かれました。

 つゆが個人的な好みよりはかなりしょっぱく、うどんを絡めるのは支障ありませんが、つゆをたっぷり吸った油揚げが少々難儀。割りスープみたいなものはなさげ。

 とはいえ、早い時間帯から混みあっているのも納得の一品でした。

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2025.09.02

安打食堂@蕨 ~ 煮干し香る中華そば

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 蕨市役所の隣、旧中山道沿い。「讃岐うどん四国屋」の跡地。先客3、後客1。すぐ近くにあったラーメン屋「いとう」はいつの間にか閉店していました。

 店内の券売機ボタン先頭の「煮干し香る中華そば(780円)」を注文。

 メニューは基本「濃厚胡麻の坦々麺」「昆布水つけそば」との三本立て。

 店内はL字型カウンター10席と4人卓×4。卓上には酢、一味、胡椒。

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 若干濁りのあるスープは店外に貼り出された能書きによると「毎朝炊き上げる出汁はかつお節、うるめ、昆布などを使用」「かえしは厳選した濃口醤油をベース」とのこと。配膳されるや否や煮干しの香りがふわっと立ち上がり、それでいてやり過ぎ感が出ない程度、食べ手を選ばない程度に煮干の効き具合を抑えた感じ。

 ただ脂がやや多めなのはともかく、かえしがちょっときつくて飲み進むには厳しいかなぁ・・・

 麺は自家製で中太ストレートタイプ。水気が少なそうな感じで若干硬めで噛み応え強め。

 メンマではなく太目のたけのこが入っているのが目を惹きます。他にチャーシュー、バラ海苔、刻みねぎ。

 いたって無難な一杯ですが、最近できたラーメン屋にしては割と安めなのはありがたいかと。

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2025.09.01

【祝】藤原優大選手 浦和レッズ復帰

 本日(9/1)、大分トリニータへ育成型期限付き移籍していた藤原優大選手(23歳)が、両クラブ・選手合意のもと期限付き移籍契約を解除し、浦和レッズに復帰する旨が公表されました。

 なお「育成型期限付き移籍」は通常の期限付き移籍と違って、「所属元クラブの事情で移籍を解消して呼び戻すことが可能」で、しかも「移籍期間」とは無関係に呼び戻すことができます。

 藤原は2021年に青森山田高から浦和に加入。ルヴァン杯第1戦湘南戦で早々とスタメン出場機会に恵まれましたが、そこで石原直樹のラフプレーで左眼窩底を骨折したのがケチのつけ始め。怪我人の復帰やショルツ加入等で出番がなくなった藤原は同年7月にSC相模原へ育成型期限付き移籍に出されました。

 その後相模原(J2、J3)で1年半、町田(J2)で1年、大分(J2)で1年半とのべ4年にわたって育成型期限付き移籍を繰り返し、今年はここまでリーグ戦17試合1167分出場と準主力的な扱いだったようです。なお移籍前日の磐田戦にはなんとスタメンでフル出場していました。

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 浦和はCBの控えだった井上があんまりな出番の無さに業を煮やしたようにC大阪へ完全移籍したため、CBの控えが大卒新人でここまでベンチ入りすらままならない根本だけとなり、紅白戦も満足に出来ない惨状に陥りました。

 当然浦和強化部はその補充に動くものと思っていたのですが、マリウス&ボザがいる浦和に控えになる覚悟で飛び込んでくる勇気がある選手はなかなかいなかったのか、そうこうしているうちに夏の移籍期間は徒過。こうなると無所属の選手を採るか、育成型期限付き移籍中の選手を戻すしか手はなくなってしまいました。

 育成型期限付き移籍中のCBといえば岡山の工藤か、大分の藤原か。実績はJ1でレギュラー格の工藤のほうがずっと上ですが、浦和が困っているとはいえ所詮控えCBの話なので工藤を戻すのはあまりにも勿体なく、藤原に白羽の矢が立ったのは容易に想像できます。

 ただ少々不可解なのは夏の移籍期間が徒過した名古屋戦前(8/14)の記者会見でスコルジャがCBの補強について「近日中にそれもアナウンスできるのかなと思ってます」とまで漏らしていたにも関わらず、藤原の復帰が延び延びになったこと。

 まぁ補強の進捗状況について監督に聞くのがそもそも筋違いで、スコルジャも不確実な話をつい漏らしてしまっただけなのかもしれません。ただ藤原の浦和復帰が本決まりになる寸前(8/18)に大分の監督が代わってしまったので、藤原が新監督のもとでもうちょっとやりたいと言い出していったん御破算になりかかったのかもしれません。

 なにはともあれ4年ぶりに藤原が浦和に帰ってきました。ルヴァン杯の選手登録がいつまでなのか全く判りませんが、早速出番が来そうな予感ムンムン!!

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【観戦記】25年第28節:浦和 1-0 新潟 ~ 「いつもの」からの脱却

 新潟の残念さに助けられた感がありありの試合で、山のように残っている上位チームとの対戦で自信が持てるというにはほど遠い内容でしたが、それでも「いつものようにやって、いつものように負ける」コースからの脱却を図っていることが判っただけでも良しとしましょう。

《スタメン》

 浦和は天皇杯から中3日、天皇杯がない新潟は中7日とコンディション面では浦和が不利な一戦。

 中4日&中3日の3連戦となった浦和は長沼に代えて荻原をスタメン起用した他、天皇杯でベンチ外だった中島を突然スタメンに抜擢!!

 中島をスタメン起用したため松尾がベンチスタートになったのはともかく、原口がベンチ外になったのも目を惹きました。

 新潟のスタメンは新井→藤原、橋本→堀米と2枚入れ替え。藤原は前節出場停止からの復帰で、植村をCHに上げて両SBを入れ替えた格好。

 なお降格圏を彷徨う新潟は6/23に樹森監督を更迭して、入江コーチが内部昇格。ところが今夏にCB稲村・CH秋山・SH小見など主力が流出した上に、SHゴメスやCH星が負傷で長期離脱中。その代わりの選手を山のように獲得したので、前回対戦時のスタメンで前節もスタメンなのはFW長谷川、CH新井、左SB橋本、CB舞行龍の4名だけ。FWブータ、左SH小原、CH白井、右SHモラエス、CB舩木、右SB植村と6名も夏の加入選手をスタメン起用していました。

 ただ悪いことに入江監督が新型コロナウイルスへの感染で今節ベンチ入りできず、代わりに吉本ヘッドコーチが指揮を執ることに。

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《試合展開》

 試合開始早々サヴィオのスルーパスを受けて左サイドから荻原がボックス内に突入するも、シュートはGKのほぼ正面。一方新潟も6分左サイドから小原のクロスから好機を作るも、ここはブータが合わせきれず。さらに8分カウンターから小原に決定機がありましたが、ここは西川がセーブ。

 とにかく勝たないとJ1残留が覚束ない新潟の積極性もあってか双方ドタバタしたゲームの入りとなりましたが、新潟のハイプレスは有効とは言い難く、しかもなんとかボールを奪ってもなぜかブータに簡単にロングボールを蹴ってしまう場面が多いので浦和がボールを支配して新潟を自陣に押し込む時間帯が長くなりました。

 近年の新潟はとにかくボールを繋ぐのだけは巧かっただけにロングボールを多用しだしたのはかなり意外でしたが、天皇杯でFC東京のロングボール攻撃がヘロヘロの浦和両CBに結構効いたのを参考にしたのかも。ただFWブータがそんなにハイボールには強くないせいか、ロングボール攻撃は結局ただボールを捨てるだけに終わった気も。

 従ってゲームは中島&サヴィオととにかくボールを持てば輝く名手2人を擁する浦和が次第に優勢に。スコルジャが試合後「翔哉を使うことで、ゾーン3でのポゼッション率を高め、チャンスの数を増やそうとしました。」と中島をスタメンで起用した狙い通りの試合展開になったと言っても良いでしょう。

 しかし16分ボックス左隅辺りからの中島のコントロールショットはGK田代が辛うじてセーブ。22分サヴィオとのパス交換で左サイドをどフリーで抜け出した荻原の低いクロスがボックス内で中島に通るも、中島のシュートはCB舩木がブロックと押し気味に試合を進めながらも先制点がなかなか取れず。

 それどころか23分には金子から安居への横パスをブータにカットされてヒヤリとする場面も。

 浦和は後半大失速がお約束なだけに無得点での折り返しは是非とも避けたかったところ、30分最終ラインでボールを回し、相手を引き込んでからのロングカウンターが炸裂して浦和がついに先制。ボザの縦パスを金子がフリックし、小森が舩木と一緒に最前線で潰れたのが効きました。あとはこぼれ玉を拾った金子が攻守の切り替えが緩慢な新潟DF陣をぶち抜いてドリブル突進して左のサヴィオへパス。どフリーのサヴィオがこの決定機を外す訳がありません!!

 なんとか先制したものの、後半は案の定新潟にボールを支配されて自陣深く押し込まれ続けるお馴染みの展開に。49分には安居もグスタフソンもボックス内で大きくクリアできずにいたところを左SB堀米に掻っ攫われる大惨事。ところが堀米のパスを受けたブータのシュートは西川の正面!!

 なんとか難を逃れたものの木村主審の気まぐれな判定にも悩まされて浦和は反撃の糸口すら掴めず。59分中島→松尾、グスタフソン→松本の交代もなんら効果なくひたすら殴られ続け、68分左サイドから堀米クロス→ファーで藤原シュートの決定機を作られるも、ここはサヴィオが背中で渾身のブロック!!

 そして70分に給水タイムが入ったのが疲労困憊の浦和にとってちょっとした助けになりました。柏戦はなぜか給水タイムがなくて後半劣勢に転じた浦和は終盤ボコボコにされたからなぁ・・・

 しかし、早めに選手を代えて攻勢をかけ続ける新潟の優位に変わりはなく、78分左サイドから奥村のクロスがブータに通る決定機を作りましたが、ブータには荻原が付いていたこともあってかこれを決められず。

 浦和は80分安居→柴戸、荻原→長沼と代えたのが妙手でようやく自陣を抜け出して敵陣でボールが回せるようになって反撃開始。最後に浦和が金子→関根と代えたのがダメ押しとなって新潟の攻撃の芽は完全に潰え、しかも新潟もバてて点を取るどころかパスミスを連発。VAR介入もさしたる怪我人もなかったのにどこから沸いてきたのかATは7分もありましたが何事もなく浦和が逃げ切り勝ち。

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《総評》

 優勢だった時間帯に1点しか取れず、後半早々と電池切れして矢継ぎ早に選手を代えて攻勢を仕掛ける相手に抗しきれずにタコ殴りの憂き目に遭うという試合展開は天皇杯準々決勝とそっくり。単に新潟の難点=決め手の乏しさに助けられたようなもので、そんなに褒められた試合内容ではないでしょう。

 それでもスコルジャがついに「いつものスタメン」「いつもの選手交代」ではダメなことを正面から認めて、曲がりなりにも結果を出したのは高く評価していいと思います。「いつもの」ではない中島と柴戸が良かったことも含めて。

 試合後の会見によれば中島や荻原は大学生との練習試合で好調だったのでスタメン起用したとのこと。結果が出ている時にスタメンを代えないならともかく、閉塞感漂いまくっている時なら「目先の調子重視」のスタメン入れ替えがあって然るべきと思いますが、超遅まきながらスコルジャもそこに辿り着いたようです。遅かろうがなんだろうか、同じ失敗を繰り返しているのに頑としてやり方を変えないより格段にマシ。

 また試合後「本日は、後半のマネジメントが非常に難しい試合でした。疲れている選手も多かったですし、メディカル的な問題を抱えている選手もいました。昨日はフィジカルコーチたちと、誰が90分間プレーできそうかを予測したりしましたが、現実にはそれとは違った交代になりました。」「誰が90分できるかを見極めてからの交代となります」とスコルジャが語っていることから察するに、そもそも90分動ける選手を11人揃えるのが大変だった模様。

 その結果が「いつもの交代」ではない交代となり、おまけに故障明けの小森や一枚イエローをもらっているサヴィオを90分引っ張る羽目になったものと思われます。ただ塞翁が馬というべきかどうか、一連の「窮余の一策」が奏功して、「代えれば代えるほど悪くなる」いつものコースから抜け出せたのは皮肉なもの。言い換えればこれまで「代えれば代えるほど悪くなる」主因がどの交代だったかあからさまになったとも言えましょう。

 先述のように新潟の残念さに助けられた感がありありの試合で、山のように残っている上位チームとの対戦で自信が持てるというにはほど遠い内容でしたが、それでも「いつものようにやって、いつものように負ける」コースからの脱却を図っていることが判っただけでも良しとしましょう。

Niigata2508002

《選手評等》

・サヴィオ&中島の「ダブル自由人」は意外にウマが合うのか、ポジション被りは全然なかったような気がしました。少なくとも渡邊とサヴィオの併用よりは相性良さげ。中島をコンスタントにスタメン起用できるかどうかはともかく、次節サヴィオ出場停止を受けて引き続きスタメン起用されてもなんら不思議はない出来でした。やっぱ相手を押し込んだ状態でボールを持つと怖い選手です。

・そして木村主審の気まぐれすぎる判定にブチ切れながら、90分間激走に次ぐ激走を繰り返したサヴィオ。やや出力制御しきれずに暴走している感が無きにしも非ずでしたが、それでもお疲れの新潟DF陣にプレッシャーをかけるには十分すぎる働きでした。

・一方練習試合の出来の良さを買われてスタメン出場した荻原は時折見せるカットインとかクロスとかで見せ場作りますが、それ以外は何をやっているのかさっぱり判らんでなあ・・・サヴィオがしょっちゅうブチ切れていたのは主審ではなかったのかも・・・そしてスコルジャにも「荻原が90分プレーできなかった」と嘆かれる始末。たぶんヘロヘロでミスが多かった石原を代えるつもりで長沼を用意してたんだろうなぁ・・・

・ついに埼スタに戻ってきた柴戸。見事なまでにクローザーの役目を全うしてくれました。また松本はCHでも前に出てナンボなので、後ろで守ってくれる柴戸との相性は良さげ。

・新潟のFWブータって前評判良さげでしたが、足元のボールはしっかり収めてくれるけどハイボールはそんなに強くなさそうでしたし、そもそも点取り屋ではなさげという印象を受けました。あれがマルセロヒアン級の決定力を持っていたらまた浦和は逆転負けしてたでしょうなぁ・・・(つД`)

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-----小森-----
サヴィオ---中島---金子
---グスタフ---安居--
荻原-マリウス--ボザ-石原
-----西川-----

(得点)
30分 サヴィオ

(交代)
59分 中島→松尾(松尾左SH、サヴィオトップ下へ)
59分 グスタフソン→松本
81分 安居→柴戸
81分 荻原→長沼
88分 金子→関根

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--長谷川--ブータ---
小原--------モラエス
---白井--植村---
堀米-舩木-舞行龍-藤原
-----田代-----

(交代)
63分 モラエス→島村
76分 小原→奥村
76分 堀米→橋本
76分 植村→谷口
86分 長谷川→高木

 

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