原口元気選手のチーム離脱
本日(9/5)、原口元気選手が海外クラブへの移籍を前提とした手続きと準備のためチームを離脱することが公式発表されました。
9/5未明の機関紙スポニチによると「ベルギー2部ベールスホットに移籍」するとのこと。なお現地メディア「voetbalkrant」によると、サウジアラビア系のユナイテッド・ワールド社が保有する現在のベールスホットについて日本人投資家が買収に動いているとの話があるようですが、原口の移籍がそれと関係があるのかどうかは判りません。
原口は昨年5月にドイツ1部シュツットガルトを契約満了で退団して無所属になり、昨年9月に10年ぶりに浦和に復帰。
浦和在籍時の原口は典型的なサイドアタッカーでしたが、10年にも及ぶドイツ各クラブで揉まれに揉まれるうちに豊富な運動量、中盤の汗かき屋として評価を高め、しかも監督の求めに応じてSHやらCHやらSBやら色んなポジションをこなす選手になりました。
そのせいもあってか、浦和復帰直後の原口は伊藤が突然海外へトンズラし、さらにグスタフソンがちょろちょろ離脱するため手薄になっていたCHで起用される試合が続きました。しかし、長らく試合から遠ざかっていたのが災いしてコンディションが不十分だったためかこれといった活躍は出来ず、スコルジャは第32節神戸戦から3試合連続でスタメン起用した後、いったん原口に見切りをつける格好に。
そして今年の原口は背番号を9に変え、もともと本職だったSHでの起用を熱望して再起を図りました。しかし、残念ながら原口のドリブルの切れ味は全盛期には程遠く、かといって自分が囮になって周りを活かすようなベテランらしい仕事が出来るわけでもなく、若き日の原口を知る者を失望させる日々が続きました。今季のスタメン起用はわずか2試合で出番は専ら終盤の短時間投入でしたが、毎度毎度特に何かをやる訳でもなく、相手から見れば「原口が出来てきたら勝ち」と思われるような有様だったのは非常に残念でした。
原口獲得時に本ブログで「美化されすぎた思い出と現実のギャップに悩まされる日々がしばらく続くかもしれません」と記しましたが、浦和のファン・サポーターも、そして何より原口自身もそのギャップに悩まされたまま1年を過ごしたような気がしてなりません。
欧州で出番を得るために日々自己を鍛錬し、かつ監督のニーズに応じて自己を改造しつづけた日々が長すぎて原口のコンディションはボロボロになり、もはやJ1で通用するレベルの選手ではなくなってしまった。浦和で活躍するには帰ってくるのが遅すぎました。
そして原口は自分が思い描いていた姿とは大きく乖離している現状に率直に向き合い、欧州で指導者になるという将来のキャリアをも含みに入れて再度渡欧を決断したようです。通り一遍の挨拶ではなく、かなりの長文で今の心境を縷々語ってくれた上での別れとなると、さすがに寂しさが募ります。
ありがとう原口、そして出来ればまた浦和で会いましょう!!!
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